ホチキス先生の「プログラマーと呼ばれたい」

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Archive for 4月 2012

ロックとプログラミング、新宿でプログレッシブ・ロックを語るPROGBAR

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実に個人的な意見なのだが、ロックとプログラミングは似ている。ロックもプログラミングも創造力が必要だ。どちらにも無限の可能性がある。革新的なものほどわくわくさせる。すぐれたプログラマーはロックも好きに違いない。とりわけプログレッシブ・ロックと呼ばれるジャンルのロックは革新的である。またロマンティックでエモーショナルである。その素晴らしいプログレッシブ・ロックのファンが集まるバーが新宿にある。それが「プログ・バー」だ。

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場所は新宿、歌舞伎町2丁目だ。JR新宿駅からは北東のあたりにあり、西武新宿駅から東にカプセルホテル「グリーンプラザ新宿」の角を入り少し北に曲がるところにある。または靖国通りから入るなら、歌舞伎町交差点より一筋西側、JR寄りの筋を北に入るといい。PROGBARの近くで目印になるのは新宿警察署歌舞伎町交番だろう。住所は歌舞伎町2丁目38番8号8汐会館4階A号室だ。「汐会館」は「うしおかいかん」と読めそうだが、「ヤシオかいかん」と読むようだ。

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マスターはプログレッシブ・ロックファンのオルガニストである。この店にはプログレッシブ・ファンが集まると同時に、有名なミュージシャンも訪れる。Webページはhttp://progbar.jp/top.htm、Facebookのファンページもある。

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行ってみよう、と思う人のために、地図を載せておく。この地図を見てプログバーに行けば、マスターに「まつもとさんのblogを見て来ました」と言えばいい。何か特典があるわけではないが、きっと話ははずむはずだ。

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Written by Yoshio Matsumoto

2012年4月28日 at 1:17 PM

Kinectが世界を変える:KINECT for Windowsとは何か

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Kinectテクノロジーの公式発表は、2009年6月1日、米ロサンゼルスで開催されたE3 2009カンファレンスで行われた。このときは「Project Natal」の名前で発表され、まだKinectという名づけは行われていなかった。その後プロジェクトの進捗は次第に明らかになり、2010年1月6日、2010 International CESの基調講演でProject Natalの登場時期が2010年であることがアナウンスされ、2010年6月13日、The World Premiere Kinect for Xbox 360 Experienceで正式名称を「Kinect」と発表、その後東京ゲームショウに出展されるなどを経て、北米では2010年11月4日に発売、日本では北米での発売に約2週間遅れて同2010年11月20日に発売された。

2009年6月1日から数えて約1年半でXbox360用のKinectセンサーが発売になったのだが、Project Natalの名前で発表されてより大きな期待を集めたテクノロジーだ。全貌がなかなか明らかにならなかったため、期待と不安、「本当に実現できるのだろうか」といった感想を持つ人も多かったに違いない。しかし当時をふりかえると、Kinectの発想に近いものを実現したXbox360のゲームに「めざせ!ムービースター」があったことを思い出す。おそらくKinectの基礎的研究はずっと前から始まっていたに違いない。

KinectセンサーがXbox360用に発売されて実際に多くの魅力的なゲームで遊び、その完成度の高さに驚くと同時に、多くの可能性を見出すことができた。Kinectセンサーはその前に立った人のフォームをリアルタイムで認識し、体の動きを解析する。上下左右の動作だけでなく奥行きも認識する。音声によるコントロールも可能である。さらに個体認識もできる。2人のプレイヤーがKinectセンサーの前に立つと、どちらがどのユーザーなのかを判断してくれる。開発者がこのKinectセンサーの実力を知ったとき、無限の可能性を感じたはずだ。KinectセンサーをPCに接続し、ソフトウエアをコントロールすることができたら。開発者なら必ずそう考えたはずだし、運用の立場でも様々な活用シーンを思い描いたに違いない。

しかしマイクロソフトは当初KinectセンサーはあくまでXbox360用であるとし、Windowsには接続できないという立場をとっていた。しかしマイクロソフトという会社のことを知っているなら、このことは容易に想像できたはずだ。マイクロソフトはユーザーの求めることには必ず応える。私たちの世界を豊かにするためには努力を惜しまない。テクノロジーの発展にあらゆる可能性を追求し必ず実現する。そしてマイクロソフトは開発者とともに新しい世界を実現する。Kinectセンサーにこの世界を豊かにする可能性があるなら、必ずWindowsで使えるものを提供するはずだ、と。

2011年4月、マイクロソフトはWindows向けの開発キットSDKを公開することを発表、同2011年6月16日に「Kinect for Windows SDK」のベータ版を公開、そして今年2012年2月1日に「Kinect for Windows」を発売、「Kinect for Windows SDK」正式版を公開した。

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<Fig.1 : KINECT for Windows>

Fig.1が「KINECT for Windowsのパッケージだ。パッケージには「商用利用版」と書かれている。Xbox360用のKinectセンサーが1万1千円台で買えるのに対して、このWindows用のKinectセンサーは現時点で最も安いところで2万円弱、平均価格で2万3千円くらいだ。

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<Fig.2 : KINECT for Windowsのパッケージ左上ロゴ>

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<Fig.3 : KINECT for Windowsのパッケージ右下ロゴ>

KINECT for WindowsはWindowsPC用である。そして「Xbox360ではお使いいただけません」とある。

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<Fig.4 : KINECT for Windowsのパッケージを開けたところ>

KINECT for Windowsのパッケージを開けると、Xbox360用よりもやや簡素なパッケージで梱包されている。いかにも開発用といった質実剛健なかんじだ。KINECTセンサー自体はXbox360用とほぼ同じだが、全面のロゴが違う。Xbox360用のKinectセンサーは「XBOX 360」と書かれているが、このKINECT for Windowsには「KINECT」のロゴがある。

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<Fig.5 : KINECT for Windowsの前面ロゴ>

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<Fig.6 : KINECT for Windowsの全貌>

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<Fig.7 : KINECT for Windowsのコネクタ部分>

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<Fig.8 : KINECT for Windowsのコネクタ接続部分を切り離したところ>

KINECTセンサーのコネクタは独特のものだ。USBコネクタに似ているが同じではない。このコネクタの先はケーブルが2本出ていて、一本はUSBコネクタに、もう一本は電源供給のACアダプターにつながっている。

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<Fig.9 : XBOX360 KINECTセンサーとKINECT for Windowsのパッケージ比較>

最後にXBOX360 KINECTセンサーとKINECT for Windowsのパッケージを比較してお見せしよう。

2月1日のKINECT for Windowsの発売、Kinect for Windows SDKの公開から約3か月だが、もはや多くの技術情報が出ている。書籍、雑誌、Webなど開発に参考となるものがたくさん手に入る。マイクロソフトはKINECTというセンサーを開発しただけでなく、開発者のために開発ツールを提供した。驚くべきことだ。KINECTセンサーによりユーザーはモーションでPCをコントロールすることができる。可能性は無限にある。開発者なら身震いするほどの可能性を感じるはずだ。このようなデバイスが世に現れ、開発できる時代に生きていること自体が大きな喜びだ。

断言する。KINECTテクノロジーで世界は変わる。

書評:Windows コマンドプロンプト ポケットリファレンス Windows7/Vista/XP/2000/2008 Server対応

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「究極無比!Windows7のコマンドプロンプトを完全解説!ユーザーからエンジニアまで仕事がすいすい捗る最強リファレンス」と表紙にコメントが書かれているとおり、まさに他に類比なき本である。このようなコンピュータ関係の解説本では、主要なアプリケーション、主要な技術に関して類似の本が何冊も出版されることが一般的だが、この本に関しては最初にして究極の本が出た、という印象である。

Windowsに限らず他のOSでも、今日的な一般用途向けコンピュータはGUIによる操作が行われる。GUIとは「グラフィカル・ユーザー・インターフェース」で画面に表示されるアイコンやメニューをマウスなどのポインティングデバイスで選択しながら操作する方法である。この方法のメリットは、アイコンの絵柄から機能を類推することができ、また文字によって詳細な説明を見ながら操作できるので、覚えることが少なくてすむということである。だから一般ユーザーに支持され普及した。

しかしGUIですべての操作が満足にできるかというとそうではない。およそ世の中のあらゆることがそうだが、いくつかの選択肢があったとき、ある方法が他の方法に比べてすべて勝っている、ということはない。ものごとには利点と欠点が必ずある。GUIの欠点としては、見えているものだけが操作対象になるので、いくつか複数の設定項目が影響する操作では全体が把握しにくいこと、操作が感覚的に陥りやすいのでうっかりクリックミスなどで間違ったときに気が付きにくいこと、そしてコンピュータの設定について必ずしも全ての項目についてGUIが提供されているわけではないことだ。

面白いことに若い人を中心にして、意外にもコマンドによるコンピュータの操作が受け入れられているようだ。コマンドプロンプトでバッチ処理をしている、レジストリの設定を自分でカスタマイズしているなど、「パワーユーザー」と称されるようなユーザーが増えているように感じる。GUIによる操作にあきたらず、コンピュータの性能をフル活用したいという気持ちの表れだろう。そしてもちろん、コマンドプロンプトの恩恵を最大限に活用できるのはシステム管理者である。

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Windowsコンピュータシステムにおいて最も効果的に管理する方法はActive Directoryによる管理だ。複数のコンピュータを複数のユーザーが入れ替わり立ち代わり使う環境では、Active Directoryによる管理が必須である。このような環境でまだActive Directoryによる管理をしていないところがあるなら、それはずいぶん損をしている。時間と手間と、そして何よりもセキュリティ上のリスクを背負っていると断言する。ドキュメントなど生成したコンテンツの共有、管理も効果的にできないはずだ。情報の正しい共有、管理ができず、あちこちの部課で似たような文書を作り、さらにそれら相互に矛盾をきたしカオス状態となっているはずだ。

Active Directory管理の基本はそれほど難しくない。基本はユーザー管理、ポリシー管理、セキュリティ管理、リソース管理である。リソース管理の主要なものはファイルサーバーのフォルダ管理とプリンタ共有の管理だろう。これらはある一定までGUIでできる。だがGUIだけでは完璧ではない。それにはレジストリに関する知識と、もうひとつはコマンドに関する知識である。

Active Directoryにはコンピュータの設定を変える機能がグループポリシーとして用意されている。しかし標準的に搭載されたグループポリシーによってコンピュータの全ての設定を変えることはできない。コンピュータの設定を自由に変えたいならばグループポリシーの知識を持ち、自分でグループポリシーテンプレートを作る必要がある。グループポリシーテンプレートを自分で作ることができるようになれば完璧だ。

より詳細な機能設定を行い管理するにはログインスクリプトを使う。ログインスクリプトはActive Directoryで管理でき、特定のユーザー、特定のグループに対してログイン時に特定のスクリプトを実行させることができる。このログインスクリプトはコマンドによる記述を行う。ここでこの「Windows コマンドプロンプトポケットリファレンス」の威力が発揮される。この本を読むと、コンピュータの機能をカスタマイズするとき、どのようなコマンドを使えばいいかがわかる。

コマンドの実行によってレジストリの値を変えることもできる。グループポリシーテンプレートを使うよりもログインスクリプトで実行した方が良い場合もある。この本にはレジストリの値を取得したり変更したりするコマンドについても、もちろん、説明されている。しかも対象OSはWindows 2000からWindows7までと広範囲にわたっている。この本が「究極無比」とうたわれる所以である。

この本の特徴として、序章に「コマンドの基礎知識」、第一章に「Cmd.exeの内部コマンド編」が書かれていることがある。「コマンドの基礎知識」では、コマンドを活用するために前提となる知識が説明されている。コマンドの文法、ファイルシステム、フォルダツリー、パス、ユーザーアカウント制限などについてである。「Cmd.exeの内部構造」ではDIRやCD、MD、COPY、DELなどの内部コマンドの説明がある。これらの知識は長年従事してきたシステム管理者や経験豊富なパワーユーザーにはおおむね理解されていることかもしれないが、これからコマンドの使い方を学ぼうと思う者には必須の知識である。またある程度知っているという者にも改めて知識を確認するという意味で読んでおいた方がいい。この2章で76ページが割かれているが、ここを読むだけでもこの本の値打ちはある。

第6章の「ネットワークコマンド編」もシステム管理者には随喜の章である。とかくネットワーク障害は対策が難しい。いったいどこがどうなってネットワークに不具合がおきているか、なかなかGUIだけではわかりにくい。こんなときコマンドを使ってコンピュータやネットワークの状態を調べることができる。ネットワーク管理者にも必携の書だ。「ネットワークコマンド編」には32のコマンドが解説され、65ページも費やされている。ネットワーク関係のコマンドは豊富なオプションを持つものが多く、そのオプションの解説も詳細でわかりやすい。ネットワーク管理者は中途半端なネットワーク管理の解説本を買うよりも、この本を買った方がいい。

特にこの序章「コマンドの基礎知識」は高等学校の教科「情報」の教員にもお勧めしたい。高等学校の教科「情報」ではGUIとCUIの特徴などを教えなければいけないが、CUIつまりキャラクタベース・ユーザー・インターフェースはコマンドプロンプトのことであり、CUIを授業で扱うときに必ず役に立つ。また実習プランの作成には、この本のリファレンス項目の中から生徒が興味を持ち、効果的な理解につながる課題を選ぶことができるだろう。

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一般ユーザーでも自分のコンピュータを縦横無尽に使いこなしたいと思っているパワーユーザーや、コンピュータのトラブルに悩まされており解決したいと思っているユーザー、そして何よりもシステム管理者にとって「Windows コマンドプロンプトポケットリファレンス」は座右の書となるはずだ。またWindows8の開発も進んでいるようなので、筆者にはぜひWindows8も対象に含めた改訂版をタイムリーに出してもらいたい。