ホチキス先生の「プログラマーと呼ばれたい」

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Archive for 12月 2012

書評:クラウドの衝撃 – IT史上最大の創造的破壊が始まった(東洋経済新報社)

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「10年後には社内で運用されるサーバはなくなり、すべてがコンピュータ・クラウドに移行する」とは、2007年11月に米マイクロソフトのCEOであるスティーブ・バルマー氏の発言だ。また「世界にコンピュータは5つあれば足りる。1つはグーグル、2つ目はマイクロソフト、そして、ヤフー、アマゾン、イーベイ、セールスフォース・ドットコムだ」とは、2006年11月にサン・マイクロシステムズのCTOであるグレッグ・パパドポラス氏が自身のblogに書いた言葉だ。このグレッグ・パパドポラス氏の言葉は、1943年に当時IBMの社長であったトーマス・ジョン・ワトソンが言ったといわれる「コンピュータは全世界で5台ぐらいしか売れないと思う」を引き合いに出したと思われる。

「コンピュータは全世界で5台ぐらいしか売れないと思う」との言葉は、実際はトーマス・ジョン・ワトソンのものではなく誤った引用だとも言われるが、その真意はコンピュータはとても優秀なので、5台もあれば世界中で必要とされる処理が全部できるようになるだろう、というもののようである。とすれば、まさに今日のクラウド・コンピューティングの時代を予言したかの言葉である。

本書は先のスティーブ・バルマーの言葉とグレッグ・パパドポラス氏の言葉を「はじめに」で引用し、クラウド・コンピューティングの概要をまとめたものだ。

マイクロソフトのクラウド・コンピューティングについては「マイクロソフトは、2008年10月27日、同社のクラウド・コンピューティング戦略の中核となる『WIndows Azure』というクラウド・コンピューティング用の新たなOSと『Azure Platform』というプラットフォーム・サービスをロサンゼルスで開催された同社の年次カンファレンスで発表した。」と書かれ、また「Windows AzureおよびAzure Service Platformは2009年下半期に正式にリリース予定となっている」のように、詳細は書かれていない。本書の発行が2009年2月19日であり、Microsoft Azureのサービス開始は2010年1月だったからだ。その意味ではこの書籍は、マイクロソフトがクラウド・コンピューティング市場へ参加するまでの状況をまとめたものであると言える。

第一章ではクラウド・コンピューティングがグリッド・コンピューティングやユーティリティ・コンピューティングの概念とどう違うのか、またSaaS、HaaS、PaaSというクラウド・コンピューティングの形態の違いなどについて説明される。第二章ではクラウド・コンピューティングを実現するシステムの技術的な説明がされる。ここではマサチューセッツ工科大学のマーティン・リード氏らが2004年の論文で提唱し、グーグルが実装したとされる「エラー忘却型コンピューティング」の概念が説明されている。通常のプログラムはエラーが発生するとプログラムを終了するが、という動作をするが、大規模に分散した疎結合のシステムでは、可用性を優先する必要があるためエラーが発生したとき、その結果を無視して処理を続けるという動作をさせる考え方だ。またアマゾンの経験として、データベースの原則であるACID(原子性、一貫性、独立性、永続性)を保証するデータストアは高可用性が維持できないため、一貫性を多少犠牲にしても高可用性を求めるアプリケーションを優先する、という考え方も示されている。このあたりはクラウド・コンピューティングの概念としてたいへん興味深い。

第五章ではクラウド・コンピューティングを利用する企業側の考え方として、「キャズム理論」の提唱者であるジェフリー・ムーア氏の「コア/コンテクスト」理論から提案している。企業競争力の源泉となるコアな業務であり、かつ万一停止してしまったときに企業の致命的なリスクにつながるミッション・クリティカルな分野には社内リソースを用い、それ以外の分野ではクラウド・サービスを利用するのがよい、という提案だ。また第六章ではクラウド・コンピューティングのためのデータセンターやクライアントPCの活用方法の変化によるハードウエアの変化にも言及されている。

本書の発行日からして、おおよそ2008年までの状況が書かれており、クラウド・コンピューティングの最新の動向を知ることはできない。また詳細な技術情報は書かれていないが、どのような考え方でクラウド・コンピューティングが進められてきたか、といった基本的な考え方と歴史がわかる。またグーグルとアマゾン、とりわけグーグルのクラウド・コンピューティングについて示される例が多い。その意味で、クラウド・コンピューティングの基本を押さえるには良い本だ。

Written by Yoshio Matsumoto

2012年12月23日 at 1:01 AM

2012年12月29日(土)、「第9回アドミンティーチャーズ勉強会(大阪)~それで使ってるつもりですか?Microsoft Office、Microsoft MVPが正しいOfficeの使い方を伝えます~」のご案内

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年末のあわただしい折ではあるが、2012年12月29日(土)に表記の勉強会を開催することにした。この勉強会では、Excel、Word、PowerPoint、の著名なMicrosoft MVPの方々にお話をいただく。不肖私はInfoPathやSQL Serverについてのお話をさせていただく。

4人のMVPでテーマを相談したとき、いくつかの案があった。それは、たとえば「誰も教えてくれなかった、Officeソフトの使い方」、「知って得するOfficeの作法」、「あなたの知らないOffice」といったものだった。とにかくこの4人のMVPはOfficeが大好きで日々仕事や日常生活の中で使いこなしている方々だ。特にExcelの田中さんは数々の著書もある有名な方で、きっとセッションの中で役に立つことをたくさんお話しいただけると思う。休憩時間での質問も大歓迎だ。

いろいろと忙しい年末だと思うが、ぜひ多くの方に来ていただきたい。懇親会もあります。

参加は、アドミンティーチャーズWebサイトから電子メールで申し込みを。

http://adminteachers.wordpress.com/2012/12/07/%e7%ac%ac%ef%bc%99%e5%9b%9e%e3%82%a2%e3%83%89%e3%83%9f%e3%83%b3%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%81%e3%83%a3%e3%83%bc%e3%82%ba%e5%8b%89%e5%bc%b7%e4%bc%9a%ef%bc%88%e5%a4%a7%e9%98%aa%ef%bc%89%ef%bd%9e/

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