ホチキス先生の「プログラマーと呼ばれたい」

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日経ソフトウエア 2014年7月号 – これがわかれば脱初心者 キーワードで学ぶプログラミング上達法30(書評)

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巻頭に特別レポート「PS Vitaで動くゲームを手軽に作れる! Unity for PSM パブリックプレビュー版が登場」がある。従来はPSM用のゲームはPSM SDKを使っていたが、米ユニティ・テクノロジーズのUnity統合開発ツールをPSM開発環境として使える「Unity for PlayStation Mobile」のパブリックプレビュー版が公開され、無料で使うことができることを紹介している。レポートは見開き2ページの簡単なものだが、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンが公開した3Dキャラクター「ユニティちゃん」をPS Vitaで動かすこと、横スクロール型の簡単なゲームを作ることをやっている。UnityはC#、JavaScript、Booによる開発に対応しており、この記事ではC#を使ったスクリプトが参考として示されている。

連載ハードウエア入門塾「ラスベリーパイで遊ぼう」は注目の記事で、今回と次回の2回に分けて「携帯ゲームを作る」というテーマになっている。ここでいう携帯ゲームは、ラズベリーパイをPCやディスプレイから切り離し、操作スイッチを付け、モバイルバッテリーで駆動しドットマトリックスLEDで画面表示をするというもので、いわばゲームウォッチのようなマシンに仕上げるというものだ。ドットマトリックスLEDは5×7ドットのものでしかないので凝った表示はできないだろうが、LEDを使う手法がわかれば応用は簡単だろう。また開発手法としてPCからネットワーク経由でSSH接続することにしており、ネットワークの設定やSSHクライアントとの通信方法などが説明されている。リモート接続の場合はLeafpadが使えないので、ラズベリーパイ内臓のnanoテキストエディタを使う方法が示されている。テストプログラムは日本最初のテレビ放送実験で使われた、カタカナの「イ」の字を表示するものだ。著者のセンスがうかがえる。

さて特集1「これがわかれば脱初心者 キーワードで学ぶプログラミング上達法30」だが、ノウハウ記事として書かれたものだと思うが読み物としてさらっと読んでも面白い。たとえわかっていることでも巧い例えで説明されると「なるほど」と膝を打つだろう。「非同期処理とは、ある処理の実行中に別の処理を止めないという意味です。」という説明などは「うまいな」と思う。

特集2「最新!SQL Server 2014で知る今どきデータベース活用法 インストールから『インメモリー』高速化まで」もいい記事だ。Introduction「データベースって何?どうやって使うもの?」では、そもそもデータベースとは何なのか、からSQL Serverのエディションの違いなど基本的なことを説明している。Part1「Visual Basic/C#でSQL Server 2014を使ってみよう」ではSQL Serverと開発ツールVisial Studio Expressのインストール方法、SQL Serverの起動や設定方法、テーブルの作成などが示されている。とりわけ対応するSQL Serverのバージョン違いや更新プログラムによってインストールがうまくいかない場合の対処方法などが説明されているのでたいへん役に立つ。Part2「2014の新機能『インメモリーOLTP』と『遅延持続性トランザクション』を試す」ではSQL Server Evaluationエディションをインストールし、テスト用のテーブルとストアドプロシージャを作成する。テーブルは「メモリー最適化」テーブルとし、ストアドプロシージャは「ネイティブコンパイル」する。そして大量のデータを追加するストアドプロシージャを実行して処理時間を比較している。通常のテーブルに通常のストアドプロシージャを実行する場合に比べ、メモリー最適化テーブルにネイティブコンパイルしたストアドプロシージャを実行すると40倍以上の実行速度向上がみられることがレポートされている。また「遅延持続性トランザクション」と「インメモリーOLTP」の使い方や処理速度の比較も説明されている。

特集3「プログラマのおもちゃに最適! 『Sphero』プログラミング入門」は米コロラド州のOrbotix社が2013年に発売したボール型ロボット「Sphero」のプログラミングにについての記事だ。Spheroはボール型のロボットで、スマートフォンからBluetoothで接続しコントロールするようにデザインされている。この記事ではSpheroをコントロールし、Spheroの状態を読み取るスマホアプリを作成することと、パソコンでBluetooth接続してコントロールするプログラミング、そしてLeap MotionのジェスチャーでSpheroをコントロールする方法が説明されている。SpheroはAmazonなどで1万4千円程度で購入できるそうであり、ロボット実習のエントリーモデルとしてたいへん興味深い。

笹川賢一氏による特別レポート「Lisp処理系自作奮闘記」も興味をそそられる。6ページという短い記事だが、言語を作るということが体験できる貴重な記事だ。筆者はこのレポートの末尾に「『言語処理系を使える』ということと『言語処理系を作れる』ということには大きな隔たり、大きな飛躍があります。この記事で、言語処理系を作る面白さ、難しさ、困難を乗り越えた時の達成感の一部でも、お伝えできていれば望外の喜びです。」と書いている。今後も類似の記事が掲載されることを期待している。

Microsof MVPの薬師寺国安氏の「Google Web API活用入門」は連載第2回目。今回は「分類やキーワードで検索し、Googleマップ上に施設を表示」するプログラミングだ。サンプルコードは地図上の半径1キロメートル内の銀行の位置を示すプログラミングを示している。応用次第で様々な活用場面が広がりそうだ。

また「楽しんで学ぶ Java入門教室」が始まった。初心者向けに丁寧に解説されているので、Javaをこれから始めようと思う人にはうってつけの記事だ。「HTML5でゲームを作ろう」は連載第8回。今回は「箱入り娘パズルを作る」がテーマだ。これも面白い。

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付録の冊子は「Javaやりたいこと逆引き事典」だ。

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