ホチキス先生の「プログラマーと呼ばれたい」

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兵庫県立兵庫高等学校の「情報の科学」授業スライドを Docs.com で公開しています

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昨年度も部分的に公開していた「情報の科学」の授業スライドを今年度も Docs.com で公開することにした。

Docs.com
https://docs.com/user775272

docs.com画像_mid_640

授業で使うパワーポイントのスライドだけでなく、ワークシートや小テストも公開する。

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Written by Yoshio Matsumoto

2017年4月19日 at 10:22 PM

HITACHIの電子黒板機能付きの超短投射プロジェクター、CP-TW3005Jを試してみた – e スクール ステップアップ・キャンプ 2016 西日本大会のエキビジョンスペースの展示

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先日、文部科学省共催、一般社団法人日本視聴覚協会と日本視聴覚連合会の主催で行われた「eスクール ステップ・アップキャンプ 2016 西日本大会」に参加した。文部科学省の初等中等教育局視学官から「学習指導要領改訂を踏まえた教育の情報化の重要性」について基調講演があり、またアクティブラーニングを取り入れてICTを活用した模擬授業が行われるなど意欲的な会だった。

各セッションと並行して会場内のエキビジョンスペースでは各企業から様々なICT機器やソフトウエアなどの展示が行われており、授業で使いたいと思わせられるものがたくさんあった。その一つがこのプロジェクターだ。

いわゆる電子黒板には様々なものがあるが、教育関係では大画面薄型テレビ形式のディスプレイを使用し、タッチパネルのインタフェースを有したものが一般的だろう。コンピュータを接続して教材を投影できるメリットと、電子ペンを使ってあたかも黒板にチョークで書くという直感的なオペレーションができるところが優れている。しかし設置が難しく高価であるという問題がある。

今回、HITACHIの電子黒板機能付きの超短投射プロジェクター、CP-TW3005Jを試してみたが、超短焦点とうたっているだけあり、黒板にかなり接近して投影できる性能を持っている。それに加えて、投射しているスクリーンに対して専用の電子ペンで電子黒板のように文字が書けるのだ。これには驚いた。会場ではスクリーンに対して天井から吊る形で設置されていた。次の写真から、どのくらい超短投射であるかわかるだろうか。カタログ上では100型の大きさに投影するには本体のレンズ面からスクリーンまでが 40.8cm、80型の投影なら 26.8cm、60型の投影ならなんと 12.8cm の距離でいいとなっている。

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驚いたのは、スクリーンに投射している画像に対して、スクリーン上で専用の電子ペンを使って文字が書けるというところだった。これを見たとき、どのような仕組みでペンの動きを見ているのだろうと不思議だったが、目からうろこが落ちるような仕組みだった。ペンの先から赤外線が出ており、その赤外線をプロジェクターが感じ取って投射画像にオーバーライトしているのだ。

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いわゆる電子黒板は教室への設置が難しい。普段は黒板やホワイトボードを使いたいが電子黒板も使いたいという場合は、教室に両方を設置するかどちらかを可動式にするしかない。しかしプロジェクター方式なら、通常は黒板で、必要に応じてプロジェクターを投影するといった使い方ができる。スクリーンをホワイトボードや黒板にして、映像を重ねて使うといったこともできるだろう。いや、それが最も望ましいと思える。黒板とチョーク、ホワイトボードとペンを使って授業をすすめながら、必要に応じて写真や動画を提示する。

電子ペンを使うときは、スクリーンに対するポジションを校正する必要がある。プロジェクターの設置位置とスクリーンの関係を補正する必要があるからだ。補正のメニューはリモコンを使って行い、画面に映されたドットの位置をチェックすることで行うようになっている。簡単だ。

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また地味だが特記すべき機能として、画像の自動補正機能がある。カタログを見るとHITACHIでは「アクセンチュアライザー」機能と「HDCR」と呼んでいるらしい。普通教室でプロジェクターを使うとき、部屋の明るさによってプロジェクターの輝度が不足し、画像が鮮明に見えないことがある。このようなとき手動で明るさやコントラストを調節するが、このプロジェクターは「アクセンチュアライザー」によって映像の陰影感、精細感、光沢感を強化し、「HDCR」、これは High Dynamic Contrast Range の頭文字らしいが、これによって画像の明るいところと暗いところを自動的に解析し、暗部を詳細に見せるように調節する機能だ。つまりは、いわば画像にシャープネスをかけ、コントラストを調節する、これらを画像解析により自動的に行う機能だと考えられる。

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サンプルに使われた写真は、ドーム型で天井がガラスになっている建物の中で、ガラスの明るいところを中心に撮った写真だ。明るい部分は明瞭にわかるが、建物の下部の暗いところはほとんど真っ暗につぶれてわからない。これが「アクセンチュアライザー」と「HDCR」によってボタンひとつで自動的に明るいガラス部分はそのままに、暗い部分が明るさを調節されてはっきりをわかるように浮き上がってくる。これは便利だ。

小学校のカーニバルで「マイコンボードで Lチカ体験コーナー」をする – ブース型の体験コーナーで得たこと

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小学校のカーニバル。子供たちが様々な店を企画してみんなを楽しませる、つまり小学校版の文化祭のようなイベントだ。そこで PTA として「マイコンボードで Lチカ体験」というコーナーを出した。部屋は理科室。実験台に Arduino や Netduino のマイコンボードや部品を並べ、子供たちに体験をしてもらうブース型のコーナーだ。

昨年「青少年のための科学の祭典」で同様の出店をした経験から、このようなスタイルで小学生に体験させるにはどのような工夫が必要なのかということが少しわかった気がする。会議用の長机程度のスペースを使い、椅子をならべて数人を集めてマイコンボードの体験を 10分程度でする、終われば次のグループがどんどんやってきて入れ替わるというスタイルだ。

1.その場でプログラミングは無理

できればその場でプログラミングをし、あるいはコードを書くことはしなくても、できたコードを見せてビルドし配置する、ということを体験させたい。しかしブース型の入れ替え制スタイルで、小学生に対しては無理だ。相手が中学生で、パソコンもマイコンボードの数だけあり、同時に少人数、時間もせめて 20分あればできるかもしれない。したがってその場でプログラミングすることはあきらめ、あらかじめマイコンボードにプログラムを入れておくしかない。したがってイベントの目標は「プログラミングを理解する」のではなく「プログラムによってマイコンボードが動作することを理解する」ことにする。それをどういう形で体験し理解させるかを工夫する。

2.いろいろ用意せず体験は 1種類だけにする

計画の段階では「あれもしたいこれもしたい」と思うので、タイプの異なる実習を何種類も用意しようと思う。興味や関心に応じて選んでやってもらおう、と。しかし完全に個別対応ならうまくいくかもしれないが、5~6名の子供に同時に説明し体験させるには、異なる種類のものを同時に説明するのは無理がある。子供たちをきちんとコントロールできないと事故がおこる可能性もある。体験は 1種類だけにし、応用で見せたいものはすぐできるように用意しておき、見せるだけにする。

3.人数は同時に 10人くらいはできる

きちんと準備ができていれば、小学生なら 10人くらいは同時に対応できることがわかった。同じことをやるなら小学生は友達どうしで見比べながら作業ができる。そのためには机は広いほうがいい。昨年の「青少年のための科学の祭典」では会議用の長机を使ったが、今回は小学校の実験室だったので実験台を使わせてもらった。実験台は奥行きが広いのでマイコンボードや部品を並べても作業に余裕があった。できれば奥行きのある机に輪のようになって座ってするのがいい。

4.直観的に操作できるように準備する

いちいち説明書きを見ながら作業をするのは無理だ。そこで口頭で簡単に説明するだけでいいように、体験は直観的にそうさできるように準備する。回路を作るなら一列に並んだピンに順番にコードを挿していく、3接点のセンサーを使うなら、すだれ型の 3本セットのケーブルを使い、末端には 3ピンのコネクタを取り付けておく、電源のプラスは赤、マイナスは青とブレッドボードの色にあわせておく、などだ。こうしておくと「順番につなぐんだよ」「同じ色をつないでね」「同じ形のところにつないでね」と言うだけでいい。

5.ブレッドボードは難しい

ブレッドボードを小学生に理解させるには、このようなブース型の体験コーナーでは無理だ。まずブレッドボードの内部配線を理解しなければ、どのように回路がつながったのかわからない。実際に小学生にブレッドボードを使わせてみると、LED が光る回路を作ることができても、なぜ光ったかが実感できないでいるようだ。ほとんどの子は光ったことは喜んでも、なんとなく納得しがたい顔をして帰っていく。もし LED を直接光らせる体験をさせたいなら、ブレッドボードは使わずリード線とワニ口クリップを使ったほうがよさそうだ。

6.教材は多めに用意する

きちんと教材を用意しておけば 10人程度は同時に対応できる。スペースに余裕があればもう少し同時に多くに人数でできるかもしれない。そこで教材は想定する数より多めに用意しておくのがいい。また次々にグループがやってきたとき、前のグループでやったものの片付けができていないと待たすことになる。そこで片づけなくても 2回くらいは連続でできるように、同時想定人数の2倍の教材を用意できればさらにいい。

7.電源の管理を工夫する

どのような実習にせよ、マイコンボードや電子回路の実験なら電源を必要とする。回路を組み立てて最後は電源を接続するのだが、AC アダプターを使うのか、乾電池を使うのか、モバイルバッテリーを使うのか。電源ケーブルの引き回しをどうするのか。今回は AC アダプター付きの 7ポート USB ハブを使ったが、USB ケーブルが短くしかも堅かったので使いにくかった。モバイルバッテリーは万一回路が短絡したときに危険かもしれない。電源供給ケーブルのとりまわし、短絡しないケーブル末端の処理、などに配慮する必要がある。小学生には乾電池を使うのがわかりやすく、短絡したときの問題を考えると、内部抵抗の大きなマンガン乾電池を使うことが良いと思われる。

こうした実習は、プランを立ててやってみることで経験が得られ改善の工夫をイメージできる。子供たちは思いもよらない姿を見せてくれる。優れた教員は常に子供たちの様子を観察し、細かな違いを見極める目を持っている。そこで気づいたことを次のプランに組み込んでいく。したがってこうした実践は教える側にとっても貴重な経験である。それにしても小学生に何かを教えるということはエネルギーがいる。やっているときは感じなかったが、2時間ほどの体験コーナーを終えて家に帰ってくると、気が緩んで疲労と睡魔に襲われて夕方まで昼寝をしてしまった。小学校の先生はたいへんだ、ということも実感した。

教科「情報」とプログラミング

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高等学校で教科「情報」が新設され、「情報A」「情報B」「情報C」が選択必履修科目として実施されたのは 2003年、平成 15年の 4月のことだ。今年度で 13年目を終えようとしている。必履修科目とは、日本で高等学校を卒業するためには必ず学ばなければならない科目のことであり、それは文部科学省が学習指導要領で決めている。学習指導要領はおよそ 10年単位で新しいものに書き換わっており、時代の変化に対応しながら必履修科目も変わってきている。選択必履修とは、学習しなければならない科目を一つに決めるのではなく、いくつかの科目の中からどれか一つを選んで学習することになっている科目設定をいう。選択必履修のわかりやすい例として芸術があり、芸術は必履修だが現行の学習指導要領では「音楽Ⅰ」「美術Ⅰ」「書道Ⅰ」「工芸Ⅰ」のうち生徒の興味関心、学校の学習環境などに応じてどれか一つを選択して学習することになっている。教科「情報」も、「情報A」「情報B」「情報C」のうちどれか一つを学習すればよいと設定され、2003年、平成 15年の 4月に高等学校に入学した全国すべての生徒から教科「情報」が選択必履修科目となった。

ところがこの教科「情報」では、当初プログラミングに重きをおかない授業が主流だった。それどころかコンピュータや情報通信ネットワークすら軽んじられた。それには理由がある。

2003年の 4月から新たな科目「情報」の授業を全国の高等学校で一斉に実施しなければならなくなったが、多くの学校で 1年生に週 2時間の授業を実施することになった。これは例えば 1学年 8学級規模の学校で週あたり 16時間の授業が必要になることであり、教員 1名を充てなければならない計算になる。現時点で文部科学省の最新データによると、全国の普通科を擁する高等学校数は 3,824校、普通科に在籍する高等学校生徒数は 2,415,330名であり、この数値に基づくと新たに学校に 1名配置するとすれば 3,800名、生徒数 320名に対して 1名配置するとすれば 2,500名の新たな教員採用が必要となる計算になる。その一方で生徒にとってみれば教科「情報」の授業が増えるかといって、週当たりの授業時間が 30時間から 32時間に増えるわけではない。「情報」の授業が増える一方で減る授業がある。民間企業ならば不要部門を整理して人員を減らし、新たな部門に人材確保するところだろうが公務員はそうはいかない。そこで「理科」や「数学」などの現職教員から教科「情報」の実施に意欲のある、または資質のある教員を選び、通称「認定講習」と呼ばれる一定の講習を受けた者について教科「情報」の免許を交付することにした。この免許講習は 2000年、平成 12年から 2002年、平成14年の3年間に各都道府県で実施され、全国で約9000人の教科「情報」教員免許取得者が誕生したと言われる。

筆者はもと理科の教員で、この「認定講習」の最初の年、平成 12年に参加して免許を取得した。この研修で強い印象を受けたのは、「先生方の得意な分野で授業をしてもらえばいい」という雰囲気だ。敷居が高ければ免許講習を受けようと思う教員が少なくなるためだと感じた。教科「情報」の出発点で、教員は最初から甘やかされたのだ。

総合的な学習の時間や複数の科目に横断的な授業の試み、問題解決型学習などの新しい授業が注目を浴びる中で、教員の中には地域の商店街の Web ページを作成する授業やプレゼンテーションの授業、情報モラルの授業、インターネットを使った国際交流などを展開して実践発表をして注目を浴びる者も出てきた。これらは授業の手法のひとつであって目的ではない。「コンピュータを使わなくても情報教育はできる」や「新聞やテレビなどを題材にして情報教育をする」といったことを言い出す人もいた。誤解を恐れずに言えば、これは勘違いだ。情報はコンピュータを使わなくてもやりとりでき、新聞やテレビも情報源のひとつだが、2003年に、なぜ、情報教育なのかといえば、コンピュータやインターネットが社会の主要な原動力になりつつあったからである。実際この 13年間で当時の予想を超えるスピードでコンピュータやインターネットが私たちの社会を変えてきた。

筆者は一貫してコンピュータとインターネットを中心にして授業を展開すべきだと主張し、実践してきた。もとは理科の教員であったということから、教科書に書かれていることを実験し体験的に理解する授業を重視した。たとえばテキストデータやビットマップ画像をバイナリエディタで開いて 2進数の値を調べることやネットワークのコマンドを体験すること、Web サーバーや電子メールサーバーを立てて管理すること、データベースを体験すること、簡単なプログラミングをすること、などだ。これらのことは、2009年9月の数研出版の機関紙「i-Net」第26号に書いたり、2009年10月に「高校での情報教育の現状と学会への期待 」の題で一般社団法人情報処理学会の雑誌に寄稿したりした。

「数研出版」情報通信 i-Net バックナンバー目次
http://www.chart.co.jp/subject/joho/joho_inet.html

数研出版「i-Net」第26号 2009年9月「教科「情報」6年間の総括と情報科教員に求められること」
http://www.chart.co.jp/subject/joho/inet/inet26/inet26-2.pdf

未来のコンピュータ好きを育てる: 10.高校での情報教育の現状と学会への期待
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007386933

しかし振り返ってみれば、これら「ボタンの掛け違い」に始まったと思える教科「情報」の出発は、いきなり何千二人もの情報科教員を採用することや他教科の教員を整理することもできない行政的な事情があったわけで、政策的に避けがたいことであったともいえる。しかし教科「情報」も学習指導要領の改訂により「社会と情報」と「情報の科学」の 2科目に整理され、次期学習指導要領では「情報Ⅰ」のような単独櫃履修科目になると予想されている。そしてそこでは「プログラミング」を必ず取り入れることが期待されている。一方で身近には、もはや認定講習で教員免許を取得した先生方は元の教科に戻り「情報の授業はできません」といって断る例が多く、現場の情報科教員は慢性的に不足しているようである。そして大学で専門的に情報を学んだ教員が新採用で教壇に立ちつつある。甘やかされたピンチヒッターの時代は終わった。今こそ教科「情報」を正しく位置づけなおすことができる時だ。

今さら「私はワープロや表計算ソフトの使い方しか教えられません」と言う情報科の教員はいないだろうが、「**しかできません」というのは、たとえば「水泳しか教えられません」という体育の教員や「カレーしか作れません」という家庭科の教員、「夏目漱石だけで授業します」という国語科の教員、「韓国の歴史は教えられますが中国の歴史はわかりません」という地歴科の教員、「アリストテレスなら何時間でも授業できますが現代の政治はわかりません」という公民科の教員、「虚数の授業は得意ですが方程式は解けません」という数学科の教員、「核融合反応は説明できるけれど運動方程式はどうも」という理科の教員、「翻訳はできるが英会話は苦手で」という英語科教員に等しいのではないか。教科「情報」の教員なら、学習指導要領に示されている項目、教科書に書かれている内容は、生徒の興味関心や実態にあわせて奥深さに差はあっても、すべて授業で取り入れることができなくてはならないはずだ。もちろんプログラミングもだ。

次期学習指導要領は 2016年度、平成18年度中に答申され、新指導要領は、小学校が平成32年度、中学校は平成33年度、高等学校は 2022年度、平成34年度から全面実施される予定という。このまま何もせずずるずると 6年経ち「私はプログラミングは教えられません」と開き直る教員が続出することを防ぐためには(1)行政がきちんと計画的に教員の研修プログラムを策定すること(2)教育研究会などは既知の経験から授業実践や教材をまとめること(3)現場の教員は自ら研修と授業開発をすること、が必要だと考える。

教科「情報」の実習で使っているソフトウエアのほとんどがWindows 8で問題なく使うことができた。アプリケーションの互換性は極めて高い。

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高等学校の教科「情報」では、教科書に書かれている様々なディジタル技術やコンピュータ、インターネットなどについて、体験的に理解できる実習を取り入れることが不可欠である。そこで実習をどう行うかを考え、授業を組み立てることになるのだが、その中で多くのフリーソフトなどを使っている。これまでもOSの大きなバージョンアップのときは、それまで使っていたアプリケーションがそのまま使えるかどうかが関心ごととなったが、Windows 8ではどうなのか、を調べてみた。

結果は驚くべきほど満足のいくもので、試したアプリケーションソフトウエアのすべてが完全にWindows 8で実行できた。まったく予想以上の互換性の高さだ。正直なところ、ここまで互換性が高いとは思わなかった。今回、実習で使っている16のアプリケーションを試したが、うち動かなかったのは1つだけだった。そのアプリケーションも、調べると新しいバージョンが出ていることがわかり、それをインストールすることで問題なく使うことができた。

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まずはACIDだ。これは「ループ」と呼ばれる音の素材を組み合わせることで作曲ができる、いわゆるデスクトップ・ミュージックのソフトだ。PCで作曲するには、本格的にはMIDI編集ソフトを使うことになるが、MIDIで作曲するには楽典を知らなければならない。しかしこのACIDのようにループ素材を組み合わせるなら、詳しい楽典を知らなくても自分なりの曲を作ることができる。

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次はMIDI編集、作曲ソフトのFinale Note Padだ。五線譜に音符を貼り付けて曲を作っていく。いわゆる作曲ソフトだが、これも問題なく従来のバージョンをWindows 8で使うことができた。

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簡単な音楽ツールのひとつ、オルゴールを模した作曲ソフトのMusicBoxだ。自動作曲したり標準MIDIファイルを読み込んで再生する。オルゴールの円盤風の画像を表示し、音を鳴らす位置にオルゴール盤の突起をイメージした点が打たれ、再生時に円盤が回転し、鳴る音に対応する点が赤く点滅するため見た目にも楽しい。 これもWindows 8でちゃんと動いている。

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これはBlenderだ。Blenderはオープンソースの3次元コンピュータグラフィックスソフトウェアの一つで3Dモデルの作成、レンダリングのほかアニメーション、コンポジット機能も備えている。3DはPCのモニタ平面上で立体物を編集するので、どうしてもアプリケーションごとに独特のインターフェースを持つことになるが、このBlenderはとりわけ特徴的な独自のユーザインタフェースを持っている。慣れない人には使いにくいと言われるが、慣れるとかゆいところに手が届くインターフェースになっていることがわかる。機能的に商用の3Dソフトに負けないものを持っている。これもWindows 8で従来のBlender2.33が問題なく使うことができた。

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次はBZエディターだ。これはバイナリエディタで、情報の授業では、メモ帳などのテキストエディタで何か文字を書いてファイルに保存し、このバイナリエディタで開いて文字コードがどう格納されているかなどを調べる実習をする。この実習を考えたとき、いくつかのバイナリエディタを使ってみたが、このBZエディタがシンプルで使いやすい。

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Common SQL EnvironmentはSQL開発環境ソフトウェアだ。SQLの編集と実行、レコードの新規作成や更新、削除などSQLの開発に必要な様々な機能をもっている。ODBCが利用可能なデータベースはODBC経由で接続することが可能だ。開発者向けのソフトだが、データベースも教科「情報」で教えなければならないので、SQL Serverに接続する実習をこれで行うことができる。有償のバージョンもあるが、Ver1.59はフリーウエアとして公開されている。

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easyQRはQRコードを作成するソフトだ。テキストボックス内に文字入力すると自動的にQRコードを作成してくれる。QRコードは、文字情報をディジタル化する概念を理解すること、またQRコードは冗長なデータを構成しており、コードが部分的に壊れても、ある程度ならばもとの文字を判別できるように作られている。このことからデータの信頼性などの理解につなぐことができる。

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これはGIFアニメーションを作成するGiamというアプリケーションだ。あらかじめアニメーションの素材となる絵を用意しておき、このGiamにインポートしてGIFアニメーションに組み合わせる。教科「情報」の実習で動画を扱う際に、ビデオなどの動画を学ぶ前段でGIFアニメーションを体験させるとよい。GIFアニメーションは基本的に動画ファイルではなく画像ファイルの拡張なので、動作やサポート状況は画像ファイルに準じている。ウェブブラウザで標準サポートされており、HTMLでの記述も簡単というように、扱いやすいところがメリットだ。

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たいへん有名なタイピング学習のフリーソフト、MIKAタイプだ。ずいぶん昔からあるソフトで、このバージョンもかなり古いものだが、Windows 8で問題なく動いている。

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Photo Filtreは写真に特殊加工、いわゆるフィルター処理をすることに特化したアプリケーションだ。画像処理の実習をするとき、一般的なフォトレタッチソフトウエアを使ったほうがいい場合ももちろんあるが、多機能なフォトレタッチソフトウエアは使い方を教えるだけでも時間をとってしまう。そこでフィルター処理についてだけ実習させるにはこのPhoto Filtreがいい。

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唯一、動かなかったのはこのPixiaだった。使っていたのはバージョン4だったが、このようにWindows 8では実行できないとなった。しかしWebで検索するとPixiaはバージョン5が公開されており、それをインストールすると問題なく使うことができた。

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これ以外にも試したソフトウエアはいくつかあり、いまのところ試したものはすべてWindows 8で完全に動作している。互換性は極めて高い。教科「情報」の実習に関していえば、今まで使っていたアプリケーションが使えないのではないか、という心配はほとんどなさそうだ。

<関連する過去の記事>

「写真や動画、アニメーションなど視覚的な教材を学校の授業で活用するために、普通教室に備えられた大画面モニタにWindows 8タブレットPCを接続して活用する。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/30/%e5%86%99%e7%9c%9f%e3%82%84%e5%8b%95%e7%94%bb%e3%80%81%e3%82%a2%e3%83%8b%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%aa%e3%81%a9%e8%a6%96%e8%a6%9a%e7%9a%84%e3%81%aa%e6%95%99%e6%9d%90%e3%82%92/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールし、既存のWindows Server 2008ドメインに参加した。Active Directoryへの登録は問題ないが、プリンタのインストールなどには手作業が必要であり、有効にならないポリシーもある。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/29/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-4/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールし、既存のWindows Server 2008ドメインに参加して利用する。Active Directoryへの登録はWindows XPからの従来どおりの手順と同じだ。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/28/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-3/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールした。問題はタッチパネルのドライバだが、Windows 7用のものを適用して問題なく使える。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/25/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwindo/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールすると、起動時間がWindows 7より半分ですむ。しかもスリープ状態からの復旧はなんと8秒。これなら授業でPCを時間の滞りなく使えるだろう。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/27/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-2/

写真や動画、アニメーションなど視覚的な教材を学校の授業で活用するために、普通教室に備えられた大画面モニタにWindows 8タブレットPCを接続して活用する。

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いま兵庫県の高等学校では、普通教室にこのような大型モニタが設置されている。学校によっては移動式の台に載せられている場合もあるが、本校ではこのように教室の前面、黒板の上に固定して設置している。モニタへの入力は本体からケーブルが引き出されており、黒板の下部中央から取り出されている。このケーブルは黒板の周囲をまわって下にとりまわされているので、直線距離は短いが実際の距離はかなり長くなっている。そのため、高品質のケーブルが使われている。またモニタは左右に向きをある程度変えることができるようになっている。

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使ったコンピュータは最新のモデルではなく、2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールしたものだ。このPCは液晶画面がタブレットになっており、もともとWindows 7がプリインストールされていた。メーカーのWebでは公式にはWindows 8に対応していないのだが、Windows 8のインストールは全く問題なく行えた。ただタッチパネルデバイスのドライバが自動では設定されなかったので、手動でWindows 7用のものを適用している。このインストールの手順や既存のWindows Server 2008ドメインのActive Directoryへの登録は下記に示す別の記事で紹介しているので興味のある人は見てもらいたい。

このPCは、液晶モニタがタッチパネルになっているということに加えて、画面の外部出力がVGAとHDMIの両方備えているところが特徴だ。画面の外部出力がないとこのように授業でコンテンツを提示することはできない。

写真のように、黒板の下部中央から引き出されているケーブルにWindows 8タブレットPCを接続する。モニタへの入力は15ピンの標準的なVGAケーブルによるアナログRGBコンポーネント信号の入力と、タイプAのHDMIケーブルによるディジタル信号の入力が使えるようになっている。なお本体モニタにはRCAピンジャックによるアナログ・コンポジット・ビデオ信号の入力端子もあるが、これはケーブルを引き出していないので、従来のVHSビデオ機器などを使う場合は本体に直接ケーブルを挿しこんで使うことになっている。

授業で使う視聴覚教材には、古いものでも優れたものがたくさんある。それらはVHSのビデオテープ教材であり、今でもやはりこれらVHSのビデオ教材を使うシーンはたくさんある。できればVHSビデオデッキを接続しやすいようにコンポジット・ビデオ信号もケーブルをとりまわしたいものである。また今後はVHSアナログビデオ教材をディジタル化することも検討しなければならないが、教材によってはコピーガードがかけられているものもあるのでできない場合もある。このあたり、著作権の問題も含めて検討しなければならない課題だ。

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15ピンの標準VGAケーブルでWindows 8をインストールしたFMV-T8190を大型モニタに接続したところ、「この信号には対応しておりません」となった。画面の解像度かリフレッシュレートがPCとモニタであっていないようだ。

そこでHDMIケーブルで接続してみると、なんの問題もなく画面が表示された。

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ディジタルカメラで撮影した、学校の花壇の写真を画面に提示してみたのが次の写真だ。

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Windows 8とタブレットの組み合わせはたいへんいい。写真の切り替えや拡大、縮小が、新しいWindowsユーザーインターフェースによって、タッチによる操作で直観的に素早くできる。

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先のblogに書いたとおり、Windows 8はWindows 7よりも起動が早いし、アプリケーションの動作も機敏に感じる。なによりも液晶パネルを閉じてスタンバイ状態にておき、スタンバイから復旧するまでの時間がたったの8秒というところがいい。授業の中でこうした機器を使う場合、機器の準備に時間がかかれば授業の流れを中断してしまうことがある。しかし8秒なら大丈夫だろう。少し説明を加えている間にWindows 8なら起動が完了する。

また大いに期待できるのが、タブレット、あるいはスレートと呼ばれるWindows RTだ。日本での発売はまだ未定だが、大きさ、軽さを考えると、タブレット型PCでやりたいことは、ほぼ、このWindows RTでできると思われる。

教員が普通教室へ授業に行くときに持っていくものはいろいろある。出席簿、教科書、プリント、チョークや黒板消し、それらに加えてPCを持っていこうと思えばかなりたいへんだ。しかしWindows RTのようなタブレット、あるいはスレート型のデバイスなら、一緒に持っていっても大丈夫だろう。

Windows 8をインストールしたタブレットPCを普通教室で使うメリットは大いにある。Windows 7で使っている既存のPCでもWindows 8をインストールするとさらに使いやすくなるだろう。またノートPCではなく、より小さく、薄く、軽量のタブレットWindows RTをぜひ使いたい。できるだけ早くWindows RTがマイクロソフト社から正式に日本国内で販売されることを願っている。

<関連する過去の記事>

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールし、既存のWindows Server 2008ドメインに参加した。Active Directoryへの登録は問題ないが、プリンタのインストールなどには手作業が必要であり、有効にならないポリシーもある。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/29/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-4/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールし、既存のWindows Server 2008ドメインに参加して利用する。Active Directoryへの登録はWindows XPからの従来どおりの手順と同じだ。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/28/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-3/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールした。問題はタッチパネルのドライバだが、Windows 7用のものを適用して問題なく使える。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/25/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwindo/

「2009年11月に発売された富士通製ノートパソコンFMV-T8190にWindows 8をインストールすると、起動時間がWindows 7より半分ですむ。しかもスリープ状態からの復旧はなんと8秒。これなら授業でPCを時間の滞りなく使えるだろう。」
https://matsumotoyoshio.wordpress.com/2012/11/27/2009%e5%b9%b411%e6%9c%88%e3%81%ab%e7%99%ba%e5%a3%b2%e3%81%95%e3%82%8c%e3%81%9f%e5%af%8c%e5%a3%ab%e9%80%9a%e8%a3%bd%e3%83%8e%e3%83%bc%e3%83%88%e3%83%91%e3%82%bd%e3%82%b3%e3%83%b3fmv-t8190%e3%81%abwin-2/