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なぜテレビ番組は47%が半分以上に見える円グラフを作ったのか -自分で作ったらこうなった – Microsoft Excel で作る円グラフの秘密

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あるテレビ番組で、世論調査の内閣支持率を円グラフで表したときに、「支持しない」の47%が半分以上になっている円グラフを報道して話題になっている。なぜこのようなことになったのだろうか。

この件は、たとえば次のページで詳細を見ることができる。
@niftyニュース「民放各局の初歩的な放送ミスが相次ぐ 『ひるおび!』の円グラフには呆れの声も」
https://news.nifty.com/article/entame/showbizd/12283-668589/

話題になっているテレビ番組の画面キャプチャはネットのあちこちで見ることができるが、これを見ると確かに「支持する」の33%もやや広いように見え、「支持しない」の47%は明らかに円の半分以上を占めていて間違いは明らかだ。100%から33%と47%をひくと残りは20%だが、この面積もかなり狭い。

試しに作ってみたのが次のグラフだ。このグラフはだいたい話題のテレビ番組の円グラフに近い形だが、これは次のデータをもとに作ったものだ。

支持する 47
支持しない 33
(その他) 1

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_001

ここで想像できるのは、この円グラフを作った人は20%を1%と間違え、合計が100%にならないグラフを作ってしまったということだ。

実際に、この世論調査を実施した新聞社のサイトを見ると、「支持する」と「支持しない」以外は20%あったと書いてある。では正しいデータでグラフを作ってみよう。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_02

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_002

これが正しいグラフだ。しかし、このグラフを見てどうだろう。確かに「支持しない」を示す赤い部分は円の半分以下ではあるが、一見すると先のグラフより赤い部分が大きく見えないだろうか。

これは円グラフを作るときのテクニックによるものだ。それは「見せたいものを強調する」という手法であり、これを裏返すと情報を受け取る側には「グラフに惑わされないようにする」知恵が必要だということになる。

次のグラフはどうだ。数字は全く同じだが並び順を変えている。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_003

このグラフだと「支持する」を示す青い部分と「支持しない」を示す赤い部分の差をあまり感じないのではないだろうか。なぜかと言えば「3Dグラフ」だからである。厚みがあるのでデータが手前にくると視覚的に広い面積に受け取ってしまう。

試しにもっと極端に角度をつけてみよう。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_004

さすがにここまで極端だと「おかしい」と気づくだろうが、本質は同じだ。手前に来るエリアが厚みのために大きく見える。

もうひとつは色が人の心に与える印象の強さだ。色に関する研究で「膨張色」と「収縮色」と呼ばれるものだ。一般に白地を背景にするとき、黄色や赤色は膨張色、青色は収縮色と呼ばれ、膨張色は実際よりも広く、収縮色は実際よりも狭く感じることがわかっている。

では色を変えてみよう。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_005

人によって感じ方は違うと思われるが、一見すると赤い部分と青い部分は同じくらいの面積か、もしかしたら赤の方が広いと感じるのではないだろうか。ここでは「支持する」が赤色で33%、「支持しない」が青色で47%だ。

次に「支持する」と「支持しない」以外のデータは何かを考える。これはテレビ番組で映し出されたグラフでは何を示しているかわからないが、世論調査を行った新聞社には書かれている。それは「その他・答えない」だ。

「その他」とはどんな回答だろう。おそらく「どちらでもない」や「わからない」といったものではないか。「答えない」はどうだろう。なぜ答えないのか。それは答えたくないからだ。ではなせ答えたくないのか。その世論調査そのものに疑問を感じているからか、調査を実施する新聞社を信用していないことが考えられる。

グラフのデータの並びを変えてみよう。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_006

「支持する」と「支持しない」という両極端の回答に対して「その他・答えない」を示すとしれば、このように間に挟んで示すべきだろう。

そしてこの「その他・答えない」と答えた人の考え方を類推する。「わからない」と考えている人は、ある意味で誠実な人だ。政治は難しいことがわかっている。内閣がやることを自分のような専門家でない人間が評価するのは難しいと。「どちらでもない」と考えている人は、知性のある人だ。どんなものにも多面性があることがわかっている。内閣のとる政策は山ほどあり、うまくいっているものもあればそうでないものもあるだろう。いずれにせよ、明確に「支持しない」とは考えていないことに間違いない。

「答えない」はどうだろう。これは多くの人にこの世論調査や調査を実施する新聞社がどう認知されているかによるだろう。新聞社は事実を公平に伝えるものだという前提があるが、そもそも情報というものは、それが「情報」として作られるときに例外なく発信者の意図が反映される。客観的な数字でさえそうだ。その数字を情報として示すことに発信者の意図があるからだ。よく株価についてのニュースで「今年最大の株価」と言ったり「今年最大の上げ幅」と言ったりする。また「今月の最高値は今年最大だった」と言うこともあれば「今年は過去20年来の最高値を更新した」と言うこともある。「終値は今年最高の株価」と言うこともあれば「初値は今年最高の株価だった」と言うこともある。客観的な数値などいくらでもあるのだ。もしある日が「今年最大の株価」を更新したとしても、その日のうちの変動が激しく「今年最大の下げ幅」があった日かもしれない。このとき、どちらの数字を情報として示すかは、どのような意図で報道するかによる。

新聞社にも「社風」や会社としての「報道理念」があり、それに基づいて情報を発信する。ではそれが多くの人にどう認知されているかだが、もしこの新聞社が、内閣に対して批判的であると思われていれば「答えない」人は内閣を支持している人だろう。逆に内閣に対して受容的と思われているなら「答えない」人は内閣を支持していない人だろう。

グラフはそのように考えて理解しなければならない。

最後に、この世論調査の実施全体を考えてみよう。調査を行った新聞社によれば、次のような調査だったことがわかる。

調査対象数 2,010 (固定電話978、携帯電話1032)
有効回答数 1,185

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_03

調査対象が2,010で有効回答数が1,185だとすれば、パーセントをかけると実数を類推できる。

支持する 391 (1,185×0.33=391.05)
支持しない 557 (1,185×0.47=556.95)
その他・答えない 237 (1,185×0.20=237)
回答しない 825

つまり調査全体をグラフにすると次のようになるはずだ。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_007

ここでも回答しなかった人の考えを類推しなければならない。なぜ回答しなかったのか。かけた固定電話の家族に「有権者がいる」または携帯電話の本人が「有権者である」ことはわかっている。なぜ回答しなかったのか。「忙しかった」ことはあるかもしれない。「面倒だ」と思ったかもしれない。それと同時に、前述の「その他・答えない」と同じように、その世論調査そのものに疑問を感じているからか、実施する新聞社を信用していないことも考えられる。

色を変えると、また違った印象に見える。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_008

次のグラフはやりすぎだ。

朝日新聞_円グラフの間違い_20200522_009

さて最後に、これは検証することは不可能だが、電話をかけたとき、固定電話の973世帯は「有権者がいると判明した」とあるので、実際に電話をかけてから「有権者はいますか」と聞いたと想像される。携帯電話も同じで「有権者につながった」とあるので電話をかけて「有権者ですか」と聞いたはずだ。つまり、電話をかけて相手が出ても「有権者がいない」と答えたり、「世論調査です」と話して新聞社の名前を告げた時点で電話を切られたことがあると思われる。

「有権者はいない」と答えた人の考えを類推しよう。まず本当に有権者がいなかった場合がある。携帯電話なら本人が未成年である場合もあるだろう。単に面倒なので「いない」と答えたかもしれない。そして世論調査に懐疑的であったり新聞社の報道姿勢に疑問があったりして「いない」と答えたかもしれない。何も言わずに電話を切った場合も同じだ。

ここで問題なのは、それら「有権者はいない」と答えたり何も言わずに電話を切った人数が公開されていないことだ。つまり、統計で最も重要な「調査対象総数」とそこなら導き出される「回収率」が不明なことだ。

このように、もともとの調査対象数が公開されなければ、本当の意味で信頼できる世論調査かどうかを判断することはできないと考える。

2020年5月22日
松本 吉生(まつもとよしお)
京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在16回目の連続受賞。2016年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在4回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

 

Written by Yoshio Matsumoto

2020年5月22日 at 5:10 午後

高等学校教科「情報」教員はパソコンデスクの天板を修理するか。

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コンピュータ教室に設置されたパソコンデスクの足カバーが壊れているので自分で修理したのだが、天板も剥がれかけているところがあることに気づいた。ついでにこれも直してしまおう。

ここで修理に使う接着剤も、ダイソーで買ったエポキシ2液混合タイプのものだ。エポキシ接着剤は一般に効果速度が遅いが、これは速乾性で10分も経てば水あめ程度に固まってくる。

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足カバーを修理するときと違い、ここでは一定の面積に接着剤を塗るので、へらを使う。

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完全に接着剤が硬化するまで養生テープで押さえておく。

このように高等学校教科「情報」の教員はパソコンデスクを修理もするのだ。

高等学校教科「情報」教員はパソコンデスクの足カバーを修理するか。

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コンピュータ教室にコンピュータデスクが並んでおり、足にプラスチックのカバーがついている。このカバーは、スチールの足を保護するためのものだが、おそらくキャスター付きのイスの足があたってのことだろうが、あちこち割れていることに気が付いた。

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近寄るとこんなかんじで、かなり凶暴に割れている。

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これでは生徒が足をぶつけて怪我をするかもしれない。とはいえ、このカバーを外すとスチールがむき出しになるので外すわけにもいかない。外しても危険である。このエッジが切り立ったスチールから保護するためにカバーが付いているのだから。

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いくつかは応急処置的に養生テープを巻いてみた。しばらくは止まってくれるが、そのうち剝がれてくる。

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このカバーは簡単に取り外しできるように作られているため、同じものを注文して取り替えられそうだ。学校設備に関することは事務室の管轄なので、事務室に相談した。このような場合、学校によるのだが、必ずしも理解が得られるとは限らない。今回のケースでは、まず「型番を教えてください」と言われた。しかしパソコンデスクにメーカー名も型番も書いていないので私にはわからない。むしろ事務室が知っているはずなのだが、と思いながら「生徒が怪我をするかもしれないので探して買ってほしい」と言ったが「型番がわからないと注文できません」で終わった。

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そこで自分で修理することにした。修理に使ったのはエポキシ2液混合タイプの接着剤だ。これはエポキシ接着剤のなかでも硬化速度が比較的早いものだ。「約10分で硬化」と書かれているが、実際、2液を混ぜて10分も経つと水あめ程度に固まってしまう。この接着剤はダイソーで買ったものだ。

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紙の上に2液を等量押し出し、つまようじで混ぜる。割れているところに塗り、養生テープで押さえる。完全に硬化するには時間がかかるので押さえておくのだ。養生テープにはエポキシ接着剤は張り付かないので、硬化した後でパリッと剥がすことができる。

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強度をかせぐために割れたところを内側からかぶせるように厚めに接着剤を盛っておく。

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硬化するまで時間がかかるが、そのあいだカバーを外したままにもできないので、待つ間にも机の足に取り付けておく。

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高等学校の教科「情報」教員は、このようにパソコンデスクの修理もしなければならないのだ。

領土・主権展示館とは

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現在は東京都千代田区、日比谷公園内の市政会館にある領土・主権展示館に行った。ここには主として竹島と尖閣諸島の自然や歴史、領有権についての展示がある。

言うまでもなく日本は海に囲まれた島国であり、西欧諸国やアジア大陸諸国のように陸続きで他国と接しておらず、領土について危機意識が少ない民族だといえる。そのうえで領土問題といえば北方領土が思いつくが、竹島や尖閣諸島はとりわけ近年、重要性を増してきている。この領土・主権展示館に来ると、私たちはいかに竹島や尖閣諸島のことを知らず、無関心であったかということに気づかされる。

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場所は日比谷公園内、市政会館の地下1階にある。市政会館の入り口は日比谷公園内ではなく、日比谷公園の南角にあたる内幸町の交差点側、国会通り沿いにある。ちなみに隣は丸の内警察署内幸町交番だ。

入ってすぐに動画で竹島と尖閣諸島について説明するパネルがある。これがとてもわかりやすい。短い時間で簡潔に概要がわかるようになっている。

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また島を概観できる模型が展示されている。色づけされた自然な立体模型と、よくある厚紙を等高線に沿って切り抜き重ねた白地図のような立体模型だ。これを見ると竹島や尖閣諸島のイメージがつかみやすい。私たちの先祖がこれらの島に暮らし、漁をし、生きていた時代がまぶたに浮かぶ。

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この立体模型を見て思ったのだが、子どものころ、地理の授業だったと思うのだが、ダンボールを切り抜いて立体地形図を作った覚えがある。等高線沿いに切り抜ける設計図があれば、自分で模型を作ってみることもできるだろう。

壁には竹島と尖閣諸島の自然や歴史、いま抱えている問題などがパネルで詳しく説明されている。感情的でなく理性的に事実に基づいた解説には感銘を受ける。私たちは学校で地理や歴史を習ったはずだが、それぞれ個々の事象として暗記させられただけであることを痛感する。私たちの社会を理解するには、歴史と地理、政治をトータルに理解しなければならないことに気づかされる。

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展示物も豊富にあり、歴史的に竹島と尖閣諸島が日本の領土であることを裏付ける古文書などもある。これらが歴史の事実を証明している。

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展示館の広さはそれほど大きくないが、パネルや展示物が見やすく整理されている。個人や家族で行くには適当な大きさだが、人数が多いと狭く感じるのではないか。もう少し広くゆったりとした展示館であればよいと感じた。また北方領土に関する展示もあってよいはずだが多くはなかった。これも今後に期待したい。

また市政会館の建物自体が歴史的建造物であり、荘厳な印象がある。千代田区の「景観まちづくり重要物件」に指定されているようだ。建物自体も一見の価値がある。

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とかく日本人は領土について他国民に比べて意識が薄いと思われる。日本は平和主義の国であり、世界は基本的にはグローバル化へ向かっている。どの国も他国との協力関係がなければやっていけない時代だ。国家は自国の利益のみを主張するのではなく、信頼に基づく友好関係を持たなければならないが、現実は直視しなければならない。グローバル化とは世界が均一になることではなく、多様性を認めながら共生することであるはずだ。国家が主権を保ち、民族が独自の歴史と文化を守り続け、それを互いに認めあうことであってこそ、世界は豊かであるはずだ。

その意味で私たちは自らの歴史と文化に誇りを持ち、守り続けていかなければならないと思う。

なお、この領土・主権展示館は拡張のため移転することが計画されているようだ。移転されたら、ぜひ、そちらにも行ってみたい。

<領土・主権展示館>
〒100-0012
東京都千代田区日比谷公園1番地3号 市政会館地下1階
緯度経度値 35.671304, 139.755470
bingmapsで表示
https://www.bing.com/maps?CP=35.671304~139.755470&lvl=18&sp=point.35.671304_139.755470_RYODO%20SHUKEN%20TENJIKAN

 

Written by Yoshio Matsumoto

2019年8月3日 at 9:07 午後

ラクまたはラキ – トルコの酒 YENI RAKI は神戸三宮の頃末商店で買える – 1000 ml – 輸入者及び取引先は都商会

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神戸は歴史的に西洋との窓口である。JAZZ ライブバーも老舗のソネをはじめ小さな店がいくつかある。「たくさんある」と言いたいところだが、とても雰囲気のよかったサテンドールの閉店が象徴的であるように、一昔前と比べてずいぶん少なくなったと感じる。

神戸と西洋との関係が深いことのもうひとつは、街にパン屋やケーキ屋が多いことだろう。しかもどの店も特徴があるおいしいパンやケーキを作っている。どの店に買ってもパンはおいしい、というのが神戸の魅力のひとつだ。

そしてもうひとつ、外国料理店が豊富であることも神戸の魅力だ。フランス料理やイタリア料理店は他の都市でもありふれているかもしれないが、神戸三宮にはロシア料理、スペイン料理、そしてトルコ料理の本格的な店がある。とりわけ歴史のあるトルコ料理の「イスタンブール」はおすすめだ。もうひとつ有名なトルコ料理の店に「ムラート」がある。この両店は甲乙つけがたい。

トルコ独特の酒に「ラク」または「ラキ」と発音する酒がある。トルコ料理店では料理を楽しむと同時に、このトルコの酒「ラク」を飲むのがいい。さてこの「ラク」または「ラキ」を自宅で飲もうとあちこち探していたが、神戸には輸入酒店も多いのだが、どこを探しても見つからなかった。ところが先日、神戸三宮の「頃末商店」でこれをみつけた。

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頃末商店のWeb ページはこれだ。

http://www.korosue.com/

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ネット注文もできるようなので、YENI RAKI が飲みたい人は頃末商店を利用してはいかがだろうか。

Written by Yoshio Matsumoto

2018年12月31日 at 12:03 午前

ほっともっとで弁当を注文しながら「ソフトウエア職人気質」の一節を思い出す

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ピート・マクブリーン Pete McBreen 著、村上雅章訳でピアソン・エデュケーションから Professional Computing Series の別巻7として出版された「ソフトウエア職人気質 Software Craftsmanship – The New Imperative」は2002年3月の出版であり、もはや16年前の書籍になるが、いま読んでも示唆に富む本だ。このことは逆に日本のソフトウエア産業が足踏みしたままであることも示している。情報教育、プログラミング教育に携わりながら教務システムの内製を経験した私は、常にプログラミングと価値の創造について考えているが、今日たまたま近所のほっともっとで昼食の弁当を買いに行ったとき、レジでの注文のあとぼんやりと弁当が出来上がるのを待ちながらこの本の一節を思いだした。

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いま年の瀬も押し迫った12月末だが、たとえば客に「年末年始の営業日はいつもと同じか」と聞かれたとしよう。「少々お待ちください」と言いスケジュール表を見るようでは優れたレジ係とは言えない。この時期だから、もしかしたら客からこのような質問があるかもしれないと思い、あらかじめ店舗スケジュールを頭に入れておくはずだ。そうすれば即座に返答ができるだろう。レジ係は客の注文を受け、代金をもらい、厨房に注文を出し、できた弁当を客に渡すという仕事だが、このルーチンだけできればいいというものではない。

「ソフトウエア職人気質」には「顧客の利益はソフトウエア職人の利益と一致する」の節があり、こう書かれている。「顧客は、優れたソフトウエアを望んでいます。そしてソフトウエア職人は、誇りに思え、自分の評判を支える優れたソフトウエアを作り出したいと考えています。こういった相互利益の一致によって、顧客とソフトウエア職人のより良い関係を築き上げることができるわけです。」

優れたレジ係の利益は客の利益と一致する。ソフトウエア開発者があらかじめ調整された仕様書だけを頼りにして開発する時代が終わったように、レジ係もマニュアル通りの注文、集金業務だけしていればよい時代も終わったのだろう、などとぼんやり思う年の瀬である。

資本主義社会の終焉と情報主義社会あるいはデータ主義社会の到来 – 電子マネーが社会を変える(7) – 日本政府は本気で電子マネー社会をめざしている

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報道によれば、政府は閣議で2019年10月に消費税率を予定通り8%から10%へ引き上げると表明した。さらに電子マネーやクレジットカードなどの利用時には、ポイントなどで消費者に還元する施策を講じることとした。さらにその後の報道では、消費税の引き上げ率が2%であるにもかかわらず、9か月間の期限付きとして、還元率を5%にすることを決めたようだ。

消費増税が2%であるにもかかわらず、それを上回る5%の還元率にすることに対して、本末転倒であると指摘もあるが、この施策においてそのことは本質ではなく、これはおそらく日本政府の壮大な実験の始まりだと考える。

電子マネーの時代になり、国家ははじめて自国通貨を完全に管理できるようになる。おそらくこの政策は単に消費増税の影響を和らげるための緩和策ではなく、日本政府が本気で電子マネーによる通貨管理を目指していることのように思える。

そもそも現時点でどの程度電子マネーが市場で流通しているか、日本政府は全体を把握する必要があると考えているのだろう。今回のポイント還元政策を実施するにあたり、各店舗は還元ポイントを政府に申告しなければならない。これにより政府は電子マネーの流通状況を把握することができ、さらに中小企業の収支決算を今まで以上に把握できることとなる。

ポイント還元の対象が中小企業とされたのも、中小企業の消費動向を増やすという目的と同時に、大手企業が消費者情報を政府に渡したくないという思惑のためではないか。電子マネーを運用している大手企業は電子マネーの利用状況を政府に申告したくないはずであり、その点で政治的に調整が行われたとしても不思議ではないだろう。

電子マネーの普及により、国家は自国通貨を完全にコントロールできる時代になる。人類の歴史上はじめて直接的に通貨をコントロールできることは、経済をコントロールする新しい強力な手段になる。9か月という期間限定でポイント還元の施策を考えたのも、その点で意味がある。やろうと思えば還元率を期間限定でいくらでも調整できるようになるはずだからだ。

Written by Yoshio Matsumoto

2018年11月30日 at 11:04 午後

ASUS VivoBook E200HA の電源アダプター変換コネクタを使う – ASUS VivoBook 11.6インチ ホワイト E200HA (インテル Atom x5-Z8350/4G/eMMC 32GB/Win10 E200HA-8350W/A – 充電用変換コネクタ

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ASUS の VivoBook E200HA は CPU や ストレージ搭載量など制約はあるが、小型軽量でバッテリーの持ちもよく、コストパフォーマンスに優れている。外出先でちょっとした用事をするのに便利だ。とりわけ薄さは抜群だ。もちろん Surface Pro などタブレットではもっと薄い機種もあるが、ちゃんとしたキーボードがあってこの薄さだというところがいい。

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しかし扱いにくい点としては、充電用の電源コネクタが特殊な形状であることだ。これは筐体を薄くするための設計だと思われるが、おおむね一般的なノートパソコンの電源コネクタがデファクトスタンダードに整理されつつあることを考えると不便であるともいえる。

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そこで一般的な AC アダプタから電源をとる変換コネクタを探してみた。中国製で 287円だった。

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四角い方のコネクタを ASUS VivoBook E200HA の電源ソケットに差し込む。

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本体から長く突き出るので不安定感はある。何かにぶつけたりして本体の差込口を破損しないように気をつけよう。

Written by Yoshio Matsumoto

2018年11月7日 at 8:05 午後

プログラミングせずにプログラミング思考が身に着くはずがない – 「プログラミング思考」という言葉のまやかし – Visual Studio を使った C# プログラミングは最高の学習環境である。

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「情報教育」や「プログラミング教育」という言葉が表に出るたびに本質からそれる言葉が作り出される。その理由は明らかだ。コンピュータのことを知らない人間が「情報教育」を語るとき「情報教育はコンピュータを教えるものではない」と言い、プログラミングを知らない人間が「プログラミングができなくてもプログラミング思考を身に着けることができる」と言う。この二つの理由の根は同じだ。

たとえばこのように言ってみよう。「英語で話ができなくても英語的思考を身に着けることができる」「足し算引き算ができなくても数学的思考を身に着けることができる」「電池を豆電球につなぎ光らせることができなくても理科的思考を身に着けることができる」「楽器を何も弾くことができなくても音楽的思考を身に着けることができる」

もうこれでいいだろう。

つまり、「プログラミングする」ということは「プログラミング思考」を養うための重要な学習プロセスであり、また「プログラミングができる」ことによって「プログラミング思考が身についた」ことを評価することができるのだ。

しかし、このことは当然、実用的なアプリケーションを完成させるまでのプログラミング力を養う必要はない、ということも真実である。またどのような言語を使うかも、学習者のレベルにあわせて選択すべきであろう。学習ツールとしてのプラットフォームも同様だ。

小学生ならブロック型のプログラミング言語を使うことがいいだろう。そしてブロックの背後にはコードがあることを体験させる。中学生程度なら多くの学校で実践されているエクセルのマクロ、VBA を使うのもいいだろう。厳密に言えばエクセルのマクロはプログラミングではなく、エクセルというアプリケーションソフトの「オートメーション」だ。しかしエクセルのマクロには学習者にとってたいへん有効な、マクロの自動記録の機能がある。マクロの記録をしながら画面を操作すると、操作の手順がマクロとして記録される。このコードを元にして応用、発展させることで、マクロの自学自習ができる。

高校生では本格的なプログラミングを学習させるべきだ。高校生には実際に社会で使われているアプリケーションやプラットフォームを使って実習をさせるべきである。筆者は20年も前に高等学校でマルチメディアデザインの授業を始めたが、当時いくつかあった安価な画像編集ソフトを使わず、Adobe の Photoshop を使った。

新しい技術の概念はツールに表現されている。適切なツールを使うことで新しい技術概念を正しく身に着けることができる。技術とツールは不可分である。

どの言語を使ってプログラミング教育をしていい。とならば、Visual Studio を使った C# プログラミングは大きな選択肢の一つである以上に、コンピュータの OS が Windows であるならば、最も開発環境を整えやすく、実社会で使われており、効率よく、単純なものから高機能なものまで作ることができ、データベースやネットワークの実習ができるアプリケーションも簡単に作ることができ、しかも書店に行けば初心者から上級者まで様々な解説書が手に入る、Visual Studio と C# の組み合わせは最高の選択肢だといえる。

2018年10月10日

松本 吉生(まつもとよしお)
Microsoft MVP Data Platform

1961年京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在15回目の連続受賞。2016年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在4回目の連続受賞。

資本主義社会の終焉と情報主義社会あるいはデータ主義社会の到来 – 電子マネーが社会を変える(6) – 資本主義社会の欠点である金融恐慌がなくなる

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念のため筆者は経済学者でもなく、銀行や証券会社、政府機関に勤めた経験もなく、単にこの社会を 50年余り生きてきた一市民として考察していることをあらかじめ断っておく。識者からすればまったく的外れなことを書いていると思われるかもしれないが、大きな時代の変革期に、社会がどう変わっていくのかを考えることは誰にとっても意味があることだろう。

資本主義社会の大きな欠点に景気変動あるいは景気循環がある。資本がそれぞれの意思で生産力を拡大するため、生産と消費のバランスが崩れるのだ。景気が良いときは資本は生産力をあげようとするため、地価や株価が上がる。経済はインフレ傾向を示す。景気が悪くなると資本は生産を縮小しようとし、地価や株価は下がる。過剰生産により物の値段は下がり経済はデフレ傾向を示す。このとき、地価や株価の値段が下がりすぎると、それらを担保とする借金の信用が失われ、金融不安がおこる。

昭和2年、1927年におこった昭和金融恐慌は、第一次世界大戦後の戦時特需の反動と大正12年、1923年におこった関東大震災が遠因であるとされている。昭和恐慌の引き金になったのは、衆議院予算委員会における大蔵大臣片岡直温の、東京渡辺銀行が破綻した、との失言であったと言われる。実際に東京渡辺銀行は資金繰りに困っていたようだが、他銀行から融資を受けられる約束もでき破綻は回避できるはずだった。しかし大蔵大臣の発言に不安を感じた預金者が預金を引き出そうと銀行に押し寄せる「取り付け騒ぎ」がおこる。そのため結果的に東京渡辺銀行は休業を宣言し、経営破綻した。「取り付け騒ぎ」は他銀行にも広範囲に及び、金融不安が広がった。

金融恐慌は資本主義の景気変動あるいは景気循環に原因があるが、直接の引き金になるのは現金というシステムが持っている問題もある。現金は人の資産を仮想的に量るものだといえるが、それが銀行に預けらえれていると銀行の信用が失われたときに、手元に置いておこうという心理が働いて「取り付け騒ぎ」がおこる。預けたままでは返してもらえなくなるかもしれないが手元にあれば安心だと思うのだ。しかし実際は現金は単なる紙切れであり金属の塊であって、それが普遍的な価値を持っていると思われるのは国家に対する信頼が裏付けにある社会の共同幻想である。

現金が社会からなくなり全てが電子マネーで決算される時代になると、たとえ信用不安がおこっても手元に現金を蓄える手段がなくなる。金融恐慌時にむやみに紙幣を印刷することは制御できないインフレを招く危険があるからだが、電子マネーならその心配はない。紙幣を印刷して配ってしまえば、いったいどこにどれだけの紙幣が蓄えれれているのか国家は正確には把握できなくなるが、電子マネーならコントロールができ、どんな景気後退局面でも自由に増やすことができる。

この社会から現金がなくなり電子マネーの時代になれば、金融恐慌はなくなるだろう。だが金融コントロールが完全にできる時代になれば、次は産業構造の積極的なコントロールが必要になるだろう。このことはまた後に考えてみよう。

Written by Yoshio Matsumoto

2018年9月26日 at 9:32 午後