Archive for the ‘Kindle DX’ Category
Amazon Kindle DXの画面が破損 – E-inkパネルは突起物の圧迫に弱いので注意 – ソフトケースではなくハードケースに入れよう
<Fig.1 : 破損したAmazon Kindle DXのE-ink表示パネル>
Amazon Kindle DXを旅先に持って行ったのだが、スーツケースを開けて取り出したところ、このような無残な姿になってしまっていた。いったい何がおこったのか、すぐにはわからなかった。
このKindle DXは傷がつかないように常時クッション素材のケースに入れており、衝撃による破損やE-ink表面の擦り傷などはつかないようにし気を付けていた。E-ink画面の欠落が縦横に切り取られたように見えることから、最初見たときは何らかの衝撃でE-inkパネルの接触不良がおこったのかと思った。しかしどうやらそうではないらしい。
<Fig.2 : 破損したAmazon Kindle DXのE-inkパネル表面をよくみる>
E-inkパネルの欠落部分をよく見ると、広く右側が方形に切り取られたように見えるが、左上あたりにガラスが割れたような放射状の跡がある。その中央部には圧迫痕があり、横から見るとパネルがへこんでいるように見える。指で触るとでこぼこしているのがわかる。
<Fig.3 : 破損したAmazon Kindle DXのE-inkにみられる圧迫痕>
写真ではわかりにくいかもしれないが、おそらく何かの突起物がE-inkパネルに接触し、圧迫されたために壊れたと思われる。圧迫された部分から放射状に表示が壊れ、さらに広範囲に白化しているところが奇妙ではある。
勝手な思い込みだが、E-inkのパネルは比較的強いのではないかとたかをくくっていた。だが突起物の圧迫には気を付けなければならないことが明らかである。これは恐らくE-inkをパネルに使った他の電子ブック、たとえばSONYのReaderなどでも同様だと思われる。これらの電子ブックはE-inkパネルを突起物が圧迫しないよう、ハードなプロテクトケースが必要である。ソフトケースだけでは不十分なのだ。
だが、このような電子ブック端末はカジュアルに使いたいので、できればもう少し堅牢に作って欲しかったところだ。持ち運ぶ時もできればケースなどに入れず、カバンにそのまま入れ、使うときにはさっと出してすぐ読める、というように使いたい。もちろん本体は軽い必要もあるので作る側にとっては難題かもしれないが、ぜひ堅牢化をすすめてほしい。
このAmazon Kindle DXは第二世代にあたるもので、Amazonのカスタマーサービスによれば現在はもう手に入れることができない。現在販売されているKindle DXは黒色で、これは第三世代の機種だ。他の電子ブックには、このKindle DXのような大画面のものはなく、さらに白色の筐体がとても気に入っていたので残念でならない。
Kindle DXのE-Inkが壊れた
<Fig.1 : E-Inkが破損したKindle DX>
このところKindle DXばかり使っていた。Kindle DXはお気に入りの電子ブックリーダーだ。レギュラーサイズのKindleが600×800ピクセル、6インチのE-Inkパネルに対して、Kindle DXは824×1200ピクセル、9.7インチのE-Inkパネルサイズである。現行のKindleは日本語フォントを搭載しているが、俺が持っているレギュラーサイズのKindleはKindle 2であり日本語フォントがない。またKindle DXも同様で日本語フォントはない。そこでこれらのKindleでは文庫本をスキャンしてPDFにして読んでいるのだが、レギュラーサイズのKindle、E-Inkが6インチでは文庫本を読むのに文字が小さすぎて少し辛いところがある。しかしKindle DXの9.7インチサイズE-Inkディスプレイでは、文字が大きくとても読みやすい。
サイズが大きいためKindle DXの重量はレギュラーサイズKindleより重い。レギュラーサイズKindle 2が、公称289g、実測290gだったのに対して、Kindle DXは公称536g、実測545gだった。545gという重量は、通勤カバンに入れて日々持ち歩くことについて実質的に満足できる重量ではあるが、やはり289gのKindle 2を持つと、その差を感じてしまう。
とはいえ、画面サイズの大きさが良いので毎日通勤カバンに入れて持ち歩いていたのだが、ある日、通勤電車に乗るときにカバンからKindle DXを取り出すと、このようになってしまっていた。
<Fig.2 : Kindle DXの壊れたE-Ink>
E-Inkの上部半分ほど、右側よりに広範囲で表示できなくなっている。よく見るとパネル左上あたりにひびらしきものがスポットを形成している。
<Fig.3 : 壊れたE-Inkにはひび割れのスポットが形成されている>
まったく意識していないのだが、このディスプレイの状況から考えて、カバンの中にあった何か硬いもの、それは音楽プレイヤーか携帯電話かわからないが、それらデバイスの角かどこから圧迫して壊れたように思われる。
E-Inkのパネルは硬いように見えるが、意外に脆いものらしい。Kindle DXはウレタンのケースに入れていたのだが、そのような柔らかいケースではだめだったようだ。少し前にはレギュラーサイズのKindle 2のE-Inkが壊れたが、あれはまったく物理的な影響はなかった。このKindle DXの破損とKindle 2の破損は別の原因だと思われるが、それにしても堅牢性には欠けているように感じる。AmazonのKindleページには、浜辺でKindleを持っている写真や子どもがベッドで読んでいる写真、スーツの内ポケットにそのままKindleを入れている写真などがあり、カジュアルな利用シーンを想像させているが、このようなラフな使い方はお勧めできないようだ。
Kindle 2とKindle DXのキー配列についての考察 – 数字キーとページめくりの操作性
Kindle 2とKindle DXの違いは、もちろん画面の大きさにあるのだが、キー配列の違い、特に数字キーの配列によってページめくりの操作性に違いがある。
<Fig.1 : Kindle DXのキーボード>
これがKindle DXのキーボードである。Kindle DXはレギュラーサイズのKindleより大きいが、キーボードはコンパクトにまとめられている。キーそのものも横長の小さな形になっているが、これがなんとも押しにくい。日本人の細い指でも押しにくいのだから、欧米人の手ではもっと押しにくいのではないかと思う。
だがページめくりの操作性に関しては、キーが小さいことが問題ではない。
<Fig.2 : Kindle DXの数字キー>
Kindle DXの数字キーは独立ではない。ところでKindleのキーボードは何のためにあるかというと、ひとつは電子書籍中のテキスト検索をするためにある。キーワードをアルファベットキーで入力して検索するのだ。もうひとつはページをめくるのに使う。このとき数字キーを押すことになる。
日本語の本を読むなら英語でテキスト検索をするケースは少ない。またPDFを読んでいるなら、テキスト情報が入っていなければそもそも検索することができない。そこで日本人がKindleで本を読むとき、キーボードを使うシーンとはほとんどがページめくりに使うことになる。
<Fig.3 : Kindle DXでページ番号を入力する>
スレートPCやタブレットPC、あるいは他の電子ブック端末では、画面のタッチアクションによってページめくりをするものが多いだろう。右から左に、あるいは左から右に指を画面でこするのだ。Kindleも最新型のKindle TouchやKindle Fireならタッチアクションに対応しているはずだが、Kindle 2やKindle DXはタッチパネルではないので数字キーの入力でページをめくることになる。しかしタッチアクションに対応したものであっても、数ページめくるくらいならタッチアクションでいいだろうが、100ページ、200ページと多くのページをめくるには、やはり数字入力になるだろう。その意味でどんなデバイスであっても数字入力の操作性は大切だと思われる。
Kindle DXの数字キーは独立していない。したがって数字を入力するにはいちいち「ALT」キーを押さなければならない。たとえば125ページを表示させたいなら、
ALT
Q1
ALT
W2
ALT
T5
の6つのキーを押さなければならない。これが実に面倒だ。特にそもそもKindle DXで読書をする場面として、通勤電車の中で吊革につかまって片手でKindle DXを持っている、というシーンが多いので、このキーボード操作はとても不満である。やりにくい。
<Fig.4 : Kindle 2のキーボード>
一方Kindle 2は筐体はKindle DXに比べてずいぶん小さいが、キーボードには十分な広さを与えられている。キーは小さいが円形で中央が少し盛り上がっており、なかなか押しやすい。
<Fig.5 : Kindle 2の独立した数字キー>
そしてKindle 2のキーボードは数字キーが独立している。したがってページ125を入力するには、
1
2
5
と数字キーを押すだけでいい。
<Fig.6 : Kindle 2でページめくりをする>
実際にKindle 2で125ページに移動したいときには、メニューを開くところからこういうキー操作になる。
MENU
Go to…で5-way controllerを押す
1
2
5
5-way controllerを下に傾ける
pageで5-way controllerを押す
つまり7プッシュで目的の125ページに切り替えることができる。これに比べKindle DXでは
MENU
5-way controllerを下に傾ける
Go to…で5-way controllerを押す
ALT
Q1
ALT
W2
ALT
T5
5-way controllerを右に傾ける
5-way controllerを押す
と11プッシュの操作が必要だ。
<Fig.7 : Kindle 2でページ切り替えをするpageボタン>
電子ブックが普通の本と違うところは、ぱらぱらとページをめくる操作性がないところにある。これを補うのが数字入力によるページめくり機能であるから、ぜひ少しでもよい操作性にしてほしい。現行のKindleはキーボードのないものが主流になりつつあるので、Kindle 3やKindle 4のページめくり機能がどうなっているか、とても興味があるところだ。
ScanSnap ManagerのPDFテキスト認識機能で検索可能なPDFにし、テキストデータを生成する
Kindleは初期バージョンと第二世代のいわゆるKindle 2は英語以外のフォントが入っていないので、日本語のテキストファイルを読むことはできない。またファイル名も日本語では読めず、ファイルの一覧表示では日本語の文字は全て四角形、いわゆる「豆腐で表示される」というものになる。第三世代のKindle 3からは日本語を含め他国後フォントが入っているので日本語テキスト文書が読めファイル一覧も日本語で表示されるはずだが、俺はまだ実際に確認していない。Kindleも廉価版のKindle 4、従来のようなキーボード付きのKindle Kyeboard、カラー多機能型のKindle Fireとラインナップが充実しているので、日本語フォントの実際を試したいこともあり、新しいものが欲しくなる。
ところでKindleは日本語フォントの入っていない初期型、Kindle 2、そしてKindle DXでも、PDFファイルにすれば日本語の本も読むことができる。PDFはいわば文字が画像のように扱われているので、表示する機器の言語対応がどうであれ、ちゃんと表示することができるのだ。ある意味で書籍を電子化して読むためには、本をそのまま見ているかんじになるので、現時点ではPDFが最もよいと言えるのかもしれない。そして今後はXPSの普及に期待するのはもちろんだ。
しかし文庫本をPDF化したとき、ページ全体のサイズがKindle 2では少し面積が小さすぎる。したがって文庫本をPDF化してKindle 2で見ると、本来の文庫本の文字よりもさらに若干小さくなってしまうのだ。最近の文庫本は昔に比べてフォントを少し大きめにとっており、ある程度の解像度できちんとスキャンすれば、多少フォントが縮小されても読むのに支障があるほどではない。ちなみに俺はScanSnapで文庫本をスキャンするとき、300dpiの白黒二階調でPDF化している。いまのところこれがベストプラクティスだ。
しかし少し暗いところで本を読みたいときなど、Kindle 2では文字の大きさに不満がある。そこで最近はもっぱら大判のKindle DXを使うことが多い。Kindle 2のディスプレイサイズが6インチで600×800ピクセルであるのに対して、Kindle DXのディスプレイは9.7インチで824×1200ピクセルである。文庫本のPDFを9.7インチに表示すると、実に読みやすい。
しかしKindle DXにも不満はある。重いのだ。重い、といってもKindle DXは545gしかないのだが、Kindle 2は290gであり、やはりこの差は大きい。290gのKindle 2は片手で長く持っていても疲れを感じることがないが、Kindle DXを片手でずっと持っているとやぱり腕が疲れてくる。
そこで、やはり、文庫本をスキャンした後、文字を日本語テキスト化し、日本語フォントの入ったKindleで読むことを試したくなった。テキストにして機器が持っているフォントで表示させるようにすれば、文字の大きさを変えて読むことができるはずだからだ。
イメージスキャナで画像として取り込まれたものをテキスト化するには、いわゆるOCRという機能を持ったソフトウエアが必要である。OCRのソフトウエアはもうここ10年近く使ったことがないのだが、ScanSnapのイメージ取り込みソフト、ScanSnap Managerの設定を見ると「テキスト認識」という機能がある。これはドキュメントをスキャンしてPDFに保存するときに、文字をテキスト認識してPDFに埋め込み、いわゆる「透明テキスト付き」のPDFを生成できるようになるものだ。これを試してみた。
<Fig.1 : ScanSnap Managerのファイル形式オプション>
ScanSnap Managerのテキスト認識機能は「ファイル形式」オプションで設定する。「ファイル形式」タブを開き「テキスト認識の選択」で「検索可能なPDFにします」をチェックするよいのだが、このとき「テキスト認識には、非常に時間がかかる場合があります。」といったメッセージが表示される。OCR文字認識には時間がかかるのだ。
<Fig.2 : ScanSnap Managerで「検索可能なPDFにします」オプションをチェックする>
テキスト認識オプションで「検索可能なPDFにします」をチェックすると、対象言語の選択と対象ページが先頭ページのみなのか全ページなのかを選択できる。
<Fig.3 : ScanSnap Managerで検索可能なPDFにしますオプションをチェックした>
対象言語は「日本語」、対象ページは「全ページ」でスキャンする。文庫本を裁断し、150ページ分つまり75枚をScanSnapの給紙トレイに装填しスキャンをはじめる。
まずページ全部が読み込まれてスキャンし、画像として取り込まれる。このスキャンには2分6秒かかった。ちなみに「検索可能なPDFにします」オプションをチェックしないでスキャンすると2分5秒であり、画像スキャンにかかる時間はほぼ同じだ。
スキャンが終われば引き続いてテキスト認識が行われる。
<Fig.4 : ScanSnap Managerでテキスト認識を実行している(その1)>
<Fig.5 : ScanSnap Managerでテキスト認識を実行している(その2)>
<Fig.6 : ScanSnap Managerでテキスト認識を実行している(その3)>
このテキスト認識プロセスは結構時間がかかる。150ページの認識にかかった時間は6分8秒だった。単純にPDF化するだけなら2分5秒でよかったので、ほぼ3倍の時間がかかったことになる。
同じ本を「検索可能なPDFにします」オプションをチェックしないでスキャンとチェックしてスキャンの両方をやってみた。「検索可能なPDFにします」オプションをチェックするとOCR認識されたテキストがPDFに埋め込まれるので、ファイルサイズは少し大きくなる。
<Fig.7 : ScanSnap Managerで「検索可能なPDFにします」オプションをチェックする、しないでPDF化したファイル>
一冊の本を150ページずつスキャンした結果、ファイルサイズは次のようになった。
1ページから150ページ
テキスト認識なし 6,728KB
テキスト認識あり 6,903KB
151ページから300ページ
テキスト認識なし 6,587KB
テキスト認識あり 6,757KB
301ページから450ページ
テキスト認識なし 6,517KB
テキスト認識あり 6,687KB
451ページから最後のページ
テキスト認識なし 3,845KB
テキスト認識あり 3,949KB
さてこのテキスト認識はどの程度のものだろうか。テキストファイルにして保存し、もとの本と比べてみる。すると明らかにおかしい部分がすぐにみつかる。たとえばつぎのようなところだ。
<Fig.8 : ScanSnap Managerでテキスト認識をしてテキスト形式で保存した>
メモ帳でフォントを22ポイントにし、読みやすくして表示する。「ぷたじやき」とはなんだろう。意味がとおらないのでPDF化したもとの文庫本をチェックする。すると次のようなものだった。
<Fig.9 : もとの文庫本のPDF画面(1)>
<Fig.10 : もとの文庫本のPDF画面(2)>
テキスト認識された「ぷたじやき」というのは「蓋(ぶた)」と「邪気(じゃき)」のふりがなが認識されたものだった。つまりScanSnap Managerのテキスト認識機能では、本文にふりがながあったとき、それをそのまま文として認識してしまうのだ。
つまり書籍のスキャンにおけるテキスト認識のOCRについては、単に印刷された活字を正確にテキストに変換するというだけでなく、レイアウトも分析して本文だけをテキストにするという処理が必要なのである。
書籍を画像としてPDF化することは簡単だ。しかしテキスト認識のOCR処理は奥が深いことがわかるだろう。ここではScanSnap Managerの付加機能を使ってテキスト認識してみたが、OCR専用のソフトウエアも試してみたくなった。よい方法がみつかったら、またここにレポートする。
もう手放せない。KindleのE-inkは直射日光でも読みやすい。まさに、紙の感覚だ。
子供の頃は推理小説、そしてSFを良く読んだ。本が好きだったし読むのも早かった。いちばんよく本を読んだのは、小学生の高学年から中学生にかけてだったように思う。中学生になってロックを聴くようになってから、興味は小説から音楽に変わっていき、とりわけ社会人になってからは仕事で本を読むことはあっても、趣味の読書、それも小説を読む機会がめっきり減っていた。
しかしKindleを手に入れてから大いに読書欲がそそられ、サスペンスや推理小説などを読み漁っている。ところでKindleは第二世代のいわゆるKindle 2と大判のKindle DXを持っているが、最近のお気に入りはKindle DXである。なんといっても大きい画面が目に優しく読みやすい。まだまだ普段は意識しないのだが、はっきりと視力は落ちている。いわゆる老眼である。
手元の小さい文字が読みにくいことと、ある程度の大きさの文字であっても、暗くなると途端に読みづらくなる。レギュラーサイズのKindleに文庫本をスキャンしたPDFを入れると、もとの文庫本よりもややサイズが小さくなってしまうところが難点だ。しかしKindle DXなら文庫本の文字も大きくクリアに読むことができる。
しかもKindleのE-inkの特徴は、バックライトによる液晶表示とは異なり、ほとんど紙の感覚にちかいことだ。まさに「E-ink」という名前はぴったりである。
<Fig.1 : Kindle DXを屋外に持ち出して読書をする>
これがKindle DXで文庫本をスキャンしたものを読んでいるところだ。もともとの文庫本よりもずいぶん文字が大きく見え、とても読みやすい。
<Fig.2 : 直射日光に当たっても紙と同じ感覚で読みやすいKindle DX>
Kindle DXを屋外に持ち出し、くっきりと半分直射日光に当たった状態だ。KindleのE-inkが直射日光の下でも紙と同じ感覚で読めることがわかるだろう。
<Fig.3 : 文庫本の文字が大きくくっきりと読めるKindle DX>
Kindle DXの画面を接写でデジカメに撮ってみた。普通の文庫本をScan SnapでPDF化したもので、何も手を加えていない。スキャンの解像度は300dpiの「スーパーファイン」で白黒二階調だ。
Amazon Kindle DX オーバービュー
AmazonのKindleは、第一世代のものが2007年11月19日に発売された。最初のモデルはデザイン性が悪く操作性に欠け、価格も高いと批判が多かったが、2009年2月23日に発売された第二世代のKindle 2で大幅な改善がされた。もともとKindleは米国内だけで利用することを想定されていたが、Kindle 2は2009年10月19日から世界各国で購入できることになった。
Kindle DXは、より大型のディスプレイを搭載した上級モデルで、米国では2009年6月26日に発売され、米国外では2010年1月19日から購入できるようになった。
現時点でレギュラーのKindleは第三世代になり、細かな改善がなされている。ボタンのデザインや位置が変更されて操作性が改良されているなどがあるが、日本人にとっては日本語フォントが搭載され、日本語のファイル名が利用できること、テキスト文書の日本語表示ができること、英和辞書が使えること、など大きな改善点がある。
Kindle DXに相当するモデルの新しいバージョンはまだ発売されていないので、現状ではこのKindle DXが上級モデルの現行機種となる。最近はKindle 2よりも使うことが多いこのKindle DXを紹介してみよう。
<Fig.1 – Kindle DX に手のひらを広げて置いた>
まずKindle DXの大きさだが、かなり大きい。Kindle DXの上に手のひらを広げて置いてみると、上のようになる。画面が大きいので字は読みやすいのだが、この大きさは欧米人には適度なのかもしれないが、日本人には少し大きすぎるように感じる。
<Fig.2 – Kindle DX の重さをキッチンスケールで量る>
Kindle DXを使うシチュエーションは様々だが、やはり通勤電車の中など移動中に使うシーンが多い。重さはどうだろう。Amazon.comサイトでKindle DXの重さは公称で18.9 ounces、1オンスは約28.35gなので、535.8gになる。実際はキッチンスケールで量ってみると、このとおり545gであった。
このKindle DXに文庫本をスキャンしてPDF化したファイルを入れ、通勤電車で読書を楽しんでいるが、Kindle 2よりも画面がずいぶん大きいので、とても読みやすいところは良い。ディスプレイ部の面積は文庫本のほぼ2倍近い程度まであるので、文庫本をそのまま読むより読みやすい。しかしこの大きさと重さでは、電車内でつり革を持ったまま片手で保持し続けるのは疲れる。
このディスプレイサイズを確保したまま、本体全体の大きさをコンパクトにし、より軽くした新しいモデルが発売されることを期待している。