ホチキス先生の「プログラマーと呼ばれたい」

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情報モラルのテスト 第5章 情報を適切に利用する

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Written by Yoshio Matsumoto

2023年1月22日 at 8:55 午後

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社会と情報 確認テスト 第3回

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Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月28日 at 1:36 午後

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社会と情報 確認テスト 第4回

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Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月28日 at 1:36 午後

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センター試験プログラミング問題 – 03 – DNCLに対応したExcel VBAプログラミングの方法

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大学入試センターは、大学入試センター試験、大学入学共通テスト内のプログラミングに関する試験問題でDNCLと呼ぶ日本語ベースの擬似言語を使うこととしています。 2025年度以降に大学入学共通テストに「情報」が取り入れられることが検討がされており、 その疑似言語はDNCL2になると推測されており、疑似の試験問題が公開されました。しかしDNCL、DNCL2は架空の疑似言語のため、実行環境がありません。実際に自分でコードを書いて試すことができないのです。プログラミングの問題は、実際に何らかの言語でコードを書いて実行することで身に付きます。プログラミング言語はさまざまなものがありますが、Microsoft Excel の VBAを使って試すこともいいでしょう。コンピュータにExcelがインストールされていれば、他のプログラミング開発環境をインストールしなくてもコードを書いてすぐ実行することができるからです。Excel VBAはDNCLの書法と違うところも多いですが、VBAはビジネスの分野でもよく使われますし、異なる言語でコードを試すことも学習が深まります。

ExcelでVBAを使うには、リボンの「開発」タブを使いますが、初期設定では非表示になっているので、まず「開発」タブを表示しましょう。

Microsoft Excelを起動して新しいブックを作成します。初期設定では「開発」タブがありません。

「ファイル」メニューから「オプション」をクリックします。

左のペインで「リボンのユーザー設定」を選び、右のリストから「開発」の項目にチェックをします。できたら「OK」でオプションの設定を終了します。

リボンのメニューに「開発」が表示されました。

「開発」タブをクリックし、左にある「Visual Basic」のアイコンをクリックします。

別ウィンドウでBisual Basicのエディターが開きました。VBAを記述するには「挿入」メニューから「標準モジュール」をクリックします。

Visual Basicのエディター内に新しいコードスペースが表示されるので、VBAのコードを記述します。

VBAのコードを実行するには、Visual Basicエディターの緑色▲アイコンをクリックするか、「実行」メニューから「Sub/ユーザーフォームの実行」をクリックします。

VBAのコードが実行され、結果が表示されました。

2022年11月25日

松本 吉生(まつもとよしお)

京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務しながら甲南大学の教職教育センター講師を兼務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在19回目の連続受賞。2015年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在8回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月25日 at 8:07 午後

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センター試験プログラミング問題 – 02 – DNCLに対応したJavaScriptプログラミングの方法 – メモ帳を使う

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大学入試センターは、大学入試センター試験、大学入学共通テスト内のプログラミングに関する試験問題でDNCLと呼ぶ日本語ベースの擬似言語を使うこととしています。 2025年度以降に大学入学共通テストに「情報」が取り入れられることが検討がされており、 その疑似言語はDNCL2になると推測されており、疑似の試験問題が公開されました。しかしDNCL、DNCL2は架空の疑似言語のため、実行環境がありません。実際に自分でコードを書いて試すことができないのです。DNCLは書法がPythonと似ていますが、JavaScriptとも似たところがあります。そこでJavaScriptをでコードを書いて学習する方法があります。JavaScriptを実行するには、HTMLにスクリプトを埋め込み、Webブラウザで実行することが簡単です。

まず「メモ帳」を起動し、HTMLの基本構造とスクリプトを埋め込むタグを書きます。

<script>から</script>の間に JavaScriptのコードを書きます。

ファイルを「名前を付けて保存」します。

「名前を付けて保存」ウィンドウでは、保存先を決め、ファイル名の拡張子を「.html」にして保存します。このとき「ファイルの種類」は「すべてのファイル」にしておくとよいでしょう。

できたHTMLファイルを実行するには、ファイルをダブルクリックしてブラウザで開きます。

HTMLファイルに書かれたJavaScriptが実行されました。

いちど作ったHTMLファイルを再編集するには、ファイルを右クリックして「プログラムから開く」で「メモ帳」を選んでください。

2022年11月15日

松本 吉生(まつもとよしお)

京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務しながら甲南大学の教職教育センター講師を兼務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在19回目の連続受賞。2015年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在8回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月15日 at 4:41 午後

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センター試験プログラミング問題 – 01 – DNCLに対応したPythonプログラミングの方法 – Google Colaboratoryを使う

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大学入試センターは、大学入試センター試験、大学入学共通テスト内のプログラミングに関する試験問題でDNCLと呼ぶ日本語ベースの擬似言語を使うこととしています。 2025年度以降に大学入学共通テストに「情報」が取り入れられることが検討がされており、 その疑似言語はDNCL2になると推測されており、疑似の試験問題が公開されました。しかしDNCL、DNCL2は架空の疑似言語のため、実行環境がありません。実際に自分でコードを書いて試すことができないのです。しかしDNCLは書法がPythonと似ているので、Pythonでコードを書いて学習することができます。WebでPythonプログラミングを行う方法はいろいろありますが、ここではGoogleのGoogle Colaboratoryサービスを使う方法を解説します。

あらかじめWebブラウザでGoogleのサービスにサインインし、自分のGoogleドライブを開きます。

ページの左上にある「+新規」をクリックし、リストから「その他」ー「Google Colaboratory」をクリックします。

Google Colaboratoryの編集画面になるので、Pythonのコードを書きます。ページの左上にファイル名を記述するテキストボックスがあるので、わかりやすい名前に変更しておきましょう。ここでは「Ex_07」という名前に変更しています。

コードが書けたら、最初の行の左にある▲印をクリックするか、「ランタイム」ー「すべてのセルを実行」または「現在のセルを実行」をクリックします。

プログラムが実行され、結果が表示されました。

これが基本的な実行方法ですが、Google Colaboratoryのメニューは変更されることがありますので、詳しいことはGoogleのヘルプを見てください。

2022年11月12日

松本 吉生(まつもとよしお)

京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務しながら甲南大学の教職教育センター講師を兼務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在19回目の連続受賞。2015年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在8回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月12日 at 12:04 午後

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【書評】独習C# 第5版 – 山田祥寛著 – プログラミング言語としてのC#を理解するための唯一無二の教科書でありリファレンスである

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「独習」シリーズは数あるプログラミング本の中でも質が高いことで知られている翔泳社の出版物だ。C#以外にも「独習 C」「独習 C++」をはじめ「独習 Java」「独習 JavaScript」「独習 Ruby」「独習 Python」「独習 アセンブラ」などの言語があり、また「独習 PHP」「独習 ASP.NET」などサーバーサイドのプログラミングに関するものや「独習 Git」「独習 UML」などもある。これらの中でも「独習 C#」は第5版まで版を数える人気の書籍である。

「独習C#」は初版本から持っている。初版第1刷の発行日は2002年4月16日、私が買ったものは初版第4刷で2006年3月5日発行だ。第2版は2007年4月20日発刊、第3版は2010年12月2日発刊、ここまで著者はハーバート・シルトだった。2017年12月15日発刊の第4班は「新版」と名付けられ、著者が山田祥寛氏となった。第2版はC#2.0に対応、第3版はC#4.0に対応、第4版はC#7.1対応といったように、発刊期により対応のC#バージョンが異なっている。第5版はC#10.0対応だ。新版が発売されるたびに買ってきたが、旧版も手元に置いている。C#の歴史がわかって読み比べても興味深い。

このような技術書はおおむね厚いものだが、この本も678ページある。前の第4版にあたる「新版」が606ページだったので、一割以上ページが増えている。第4版にあたる「新版」と比べると、第9章「オブジェクト指向構文(名前空間、例外処理、ジェネリックなど)」が18ページ増し、第5章「標準ライブラリ」が12ページ増し、第7章「オブジェクト指向構文(基本)」が」10ページ増し、が充実している。

第9章で加筆されたものは、Global Using、読み取り専用の構造体、読み取り専用の関数メンバー、ref構造体、オブジェクトを分解するDeconstructメソッド、など、第5章では、埋め込みフラグ、正規表現による検索、using命令のルールとさまざまな記法、乱数を生成するRandomクラス、特定範囲のデータを編集するSpan<T>構造体、などだ。これらはC#7.2から10.0で導入された新しい概念や、補足項目である。

ほかにも、トップレベルステートメント、null許容参照型、よりシンプルな多分岐を表現するswitch式、静的ローカル関数、パターンマッチング、インターフェイスのデフォルト実装、上位スコープへのアクセス、ラムダ式の拡張、非同期ストリーム、などの項目が加筆されている。

注意したいことは、「入門書」や「初学者むけ」と言った評があるが、全くの初心者に優しい本ではない。やはり一定のC#プログラミング経験がなければ、よほど適性がある人でなければ読み進めるのは難しい。Visual Studioを使ってC#のプログラミングをある程度経験した後、言語としてのC#の本質を理解するステップアップの書としてふさわしい。「なんとなく動く」プログラミングをしてきたことの理屈が理解できる。

はじめてこの「独習C#」を手にしたなら、まず最初から最後まで通読することをお勧めする。初学者には難しい概念が出てくるが、すぐにわからなくても良いのでとりあえず通読する。これまでシリーズを読んできた人なら、加筆改定されたところだけを読んでもいいだろう。そしていつでも手に取れるところに置いておく。プログラミングで壁にあたったら、あるいは空き時間に興味のある項目を腰を据えてじっくり読む。教科書、あるいはリファレンスとして役立つ書籍なので、末永く座右の書となるだろう。

ときに「前の版を持っているから十分だ」と言う人もいるが、それは間違いだ。C#に限らずプログラミング言語が拡張されるときは、それが極めて役に立つ概念を有しているから拡張されるのであり、新しい概念、書法を使わない手はない。その意味で、この「独習C#」はアップデートされるたびに改訂版を手元に置くべき本である。

※この書籍はご献本いただいたものです。

2022年11月5日

松本 吉生(まつもとよしお)

京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務しながら甲南大学の教職教育センター講師を兼務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在19回目の連続受賞。2015年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在8回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

Written by Yoshio Matsumoto

2022年11月6日 at 3:43 午後

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「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けて

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Written by Yoshio Matsumoto

2022年10月21日 at 12:28 午前

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情報モラルのテスト 第4章 情報機器を安全に利用する

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Written by Yoshio Matsumoto

2022年10月11日 at 9:25 午前

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【書評】インサイド Windows 第7版 下 – Andrea Allievi、Alex Ionescu、Mark E. Russinovich、David A. Solomon(著)、山内 和朗(訳)発行元:日経BP – システム管理やセキュリティ、プログラマーなどWindowsに係る人に末永く役立つ技術書であるとともに読み物としても面白い

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この書籍は既刊の「インサイド Windows 第7版 上」に続く下巻だ。この上巻は2018年4月27日に出版されたので、この下巻の出版までに4年以上の月日がかかったことになる。このことは下巻の「はじめに」にも触れられており、上下の書籍名は、一冊を分冊したというよりも、それぞれが単独の書籍として完結している内容だ。上巻は2017年4月にリリースされたバージョン1703までのWindows 10とWindows Server 2016をカバーしており、この下巻はWindows Server 2019とWindows Server 2022、Windows 10バージョン21H1(May 2020 Update)までをカバーしている。加えてWindows 11は同じカーネルの基礎の上に構築されているので、このバージョンにおいても基礎知識が生かせるようになっている。

【書籍】インサイド Windows 第7版 上
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89Windows-%E7%AC%AC7%E7%89%88-%E4%B8%8A-%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%86%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%A3%E3%80%81%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%BB%E3%82%B9%E3%80%81%E3%82%B9%E3%83%AC%E3%83%83%E3%83%89%E3%80%81%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E7%AE%A1%E7%90%86%E3%80%81%E4%BB%96-%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%82%BD%E3%83%95%E3%83%88%E5%85%AC%E5%BC%8F%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E6%9B%B8/dp/4822253570/ref=sr_1_2?qid=1664714401&refinements=p_27%3AAlex+Ionescu&s=books&sr=1-2&text=Alex+Ionescu

【書籍】インサイド Windows 第7版 下
https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%89Windows-%E7%AC%AC7%E7%89%88-%E4%B8%8B-Andrea-Allievi-ebook/dp/B0BCG6X7QN/ref=sr_1_1?qid=1664714401&refinements=p_27%3AAlex+Ionescu&s=books&sr=1-1&text=Alex+Ionescu

この下巻は次の5つのセクションに分かれている。

1.(第8章)システムメカニズム 280頁
2.(第9章)仮想化テクノロジ 131頁
3.(第10章)管理、診断、トレース 182頁
4.(第11章)キャッシュとファイルシステム 224頁
5.(第12章)スタートアップとシャットダウン 82頁

より詳細な目次項目については、マイクロソフトMVPの山内和朗氏のblogに詳しく書かれているのでご覧いただきたい。

山市良のえぬなんとかわーるど:インサイド Windows 第7版 下 -目次(最終完全版)-

https://yamanxworld.blogspot.com/2022/08/windows-7.html?fbclid=IwAR1PDMqrF2-hh0nbjGtVIICSDDpaL_z9iQkTJ-wtLBU1nOPu3sEIIq8ZdMA

ページ数からわかるとおり、この書籍のおよそ1/3は第8章「システムメカニズム」に割かれている。ここには最新のWindows OSのエグゼクティブ、カーネル、デバイスドライバなどカーネルモードコンポーネントの基本メカニズムが解説されている。エグゼクティブは、ハードウエアの違いを吸収して抽象化するHAL(Hardware Abstraction Layer)やマイクロカーネルとともに、ハードウエアに直接関与するサービスだ。内容は多角的に解説するもので、割り込みと例外、タイマー処理、システムワーカースレッド、システムコールなどの基本から、64ビットWindows上でWin32エミュレーションを行うWoW64、またWindows 8で導入されたパブリッシャーのコア基盤であるWindows通知機能、さらにメルトダウンやスペクターといったサイドチャネル攻撃のロジックと対策といったセキュリティに関するものまで網羅している。この章は、筆者が最新のWindows OSを理解するために最も力を入れて書いた部分だと思われる。

「エグゼクティブ」について Microsoft Learn
「HAL(Hardware Abstraction Layer)」について(英語) Microsoft Learn
「マイクロカーネル」について Microsoft Learn
「システムワーカースレッド」について Microsoft Learn
「システムコール」について Microsoft Learn
「WoW64」について Microsoft Learn
「Windows通知機能」について Microsoft Learn
「メルトダウン」と「スペクター」について Microsoft Support

第9章は仮想化テクノロジー、Hyper-Vについて解説されている。1つの物理コンピュータ上で複数のOSが実行されたときにプロセスとスレッドはどう管理されるのか、メモリ管理はどのように行われるのか、ルートパーティションで実行されるHyper-Vスケジューラの働き、仮想マシンのスタートアップの手順、そしてセキュリティに関する仮想保護モード(VSM)とセキュアカーネルについてなどである。とりわけセキュリティに関しては、第9章3節から最後まで55ページが割かれ、詳細に書かれている。

「Windows 10のHyper-Vの概要」 Microsoft Learn
「Hyper-Vスケジューラ」について Microsoft Learn
「仮想保護モード(VSM)」について Microsoft Learn
「セキュアブートとトラステッドブート」について Microsoft Learn

第10章はレジストリやWindowsサービスアプリケーションについて解説されており、システム管理者にとって重要な内容となっている。長年Windowsコンピュータシステムの管理をしてきた筆者には、とりわけWindows OSが起動してからレジストリ構成データが適用されるタイミングについて、レジストリのデータ型と論理構造、レジストリツリーを格納するハイブのファイル構造についてなど、レジストリに関する解説は、グループポリシーの管理などを行うシステム管理者にとって、技術的な裏付けが理解できるようになっている。2節から4節が主にWindowsサービスについての解説となっており、76ページが割かれ充実した解説になっている。5節以降は監査に関する解説で、アプリケーションとカーネルモードドライバーにログとトレースを提供するWindowsイベントトレーシング(ETW)と、ユーザーアプリケーションとカーネルモードのクラッシュやフリーズを管理するWindowsエラー報告(WER)がまとめられている。

「ハイブ」について Microsoft Learn
「Windowsイベントトレーシング(ETW)」について Microsoft Learn
「Windowsエラー報告(WER)」について Microsoft Learn

第11章では、メモリマネージャーと連携してWindowsファイルシステムドライバーにデータキャッシュを提供するキャッシュマネージャーがどのように機能するのか、内部のデータ構造体と関数はどのように構成されるのか、システムの初期化時の挙動はどうか、どのようにファイルシステムを操作するのか、ディスクI/Oを管理するのかが解説されている。9節から13節はNTFSファイルシステムについて解説されており、圧縮、変更の監視、ユーザーごとのクォータ管理、暗号化、デフラグ、ディスク管理のしくみ、I/Oエラーやソフトウエアのバグによるファイルシステムの障害回復を自動的に行うNTFS回復の技術など、ここにもシステム管理者にとって役立つ情報がある。14節は暗号化ファイルシステム(EFS)について、15節ではWindows Server 2016からサポートされた、RAM並みのパフォーマンス特性を持つ永続メモリに関する直接アクセスディスク(Direct Access:DAX)が解説されている。16節と17節では信頼性向上や大容量ストレージのサポート、スケーラビリティなどに重点を置いて開発され、Windows Server 2012で導入されたReFS(Resilient File System)について、17節はWindows 8とWindows Server 2012から利用できるようになった、RAIDより柔軟にドライブの故障からデータを保護するストレージ仮想化技術である記憶域スペース(Storage Spaces)が解説されている。

「暗号化ファイルシステム(EFS)」について Microsoft Learn
「直接アクセスディスク(Direct Access:DAX)」について Microsoft Learn
「ReFS(Resilient File System)」について Microsoft Learn
「記憶域スペース(Storage Spaces)」について Microsoft Learn

第12章では、1節で従来のBIOSに代わって使われている新しいブートモードであるUEFIファームウエアから、ブートマネージャー、Windows OSローダー、NTカーネル、Intelのセキュリティ技術であるトラステッド・エグゼキューション・テクノロジー(Trusted Execution Technology)による信頼された環境でのOSの起動を実現するトラステッドブートを実装したSecure Launchプロセスが解説される。2節から6節はシャットダウンのプロセス、スタートアップ時間を改善するためにWindows 8から導入された高速スタートアップの技術について、スタートアップの問題を解決するWindows回復環境(WinRE)とセーフモードが解説されている。

「インテルTXTによるトラステッド・コンピューティング」について ITmedia
「Windows回復環境(WinRE)」について Microsoft Learn

上巻は883ページ、下巻は935ページのたいへん厚い書籍である。ただでさえ多忙な開発者やシステム管理者などの技術者は、これらの本を読むための時間をどうやって捻出しようか頭を抱えるかもしれない。私は新しい技術を知るためのこれらの書籍は、とにかく最初から最後まで一気に読み通すことにしている。このように厚い書でも、いわゆる斜め読みもしながら、半日ほどかけて一気に読み通す。真面目な人ほど個々の技術について、理解しようとしてつまずき、先に読み進めないことがあるだろうが、それは当然だ。まだ知らない新しい技術について、読みながらすいすい理解できるとすれば、それは神に等しい。そこは我慢して、とにかく最初から最後まで読めば、どこに何が書かれているかを概観することができる。また書籍の後ろに書いてあることが、前に書かれていることを補完する場合がある。一度読んでおけば、必要が生じたときに思い出してページを開くことができるだろう。ある技術項目から関連する項目へと芋づる式に理解していことも良いだろう。

意外に思うかもしれないが、単なる技術の解説ではなくWindows NTからの開発の歴史や、設計の思想が随所に書かれているため、単純に読み物としても面白く読める。

とにかく一度読み通し、そのあとはいつでも手に届くところに置いておき、何かの課題に直面した時、あるいは仕事の合間にふと開いてみることができるようにしておく。様々な立場でWindowsコンピュータに係る人、とりわけシステム管理やセキュリティに係る立場の人、あるいはプログラマーには、上巻下巻をあわせて末永く役に立つ書籍だ。

※この書籍はご献本いただいたものです。

2022年9月30日

松本 吉生(まつもとよしお)

京都に生まれ、神戸で幼少期を過ごす。大学で応用化学を学んだのち、理科教諭として高等学校に勤務する。教育の情報化が進む中で校内ネットワークの構築運用に従事し、1998年度から2000年度にかけて兵庫県立明石高等学校で文部科学省の「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」に携わる。兵庫県立西宮香風高等学校では多部制単位制の複雑な教育システムを管理する学籍管理データベースシステムをSQL ServerとInfoPath、AccessなどのOfficeソフトウエアによるOBA開発で構築・運用する。2013年度に「兵庫県優秀教職員表彰」を受賞。2015年から2017年まで兵庫県立神戸工業高等学校でC#プログラミング、IoTなどのコンピュータ教育を行い、現在は兵庫県立神戸甲北高等学校に勤務しながら甲南大学の教職教育センター講師を兼務する。2004年からマイクロソフトMVP(Microsoft Most Valuable Professional)を受賞し、現在19回目の連続受賞。2015年にマイクロソフト認定教育者(Microsoft Innovative Educator Experts : MIEE)を受賞し、現在8回目の連続受賞。2020年1月14日に「令和元年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞。

Written by Yoshio Matsumoto

2022年10月2日 at 9:55 午後

カテゴリー: 未分類